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祥子の少しはしたなくていけない妄想を綴りました 大人の方だけご覧になってください
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プロフィール
HN:
祥子
年齢:
61
性別:
女性
誕生日:
1962/12/28
職業:
フリーデザイナー
趣味:
美味しい珈琲 クラシックの流れるお気に入りの喫茶店 読書 ジャズ ミュージカル お酒 声が魅力的で背の高い男性♪
自己紹介:
寂しがりやの甘えたです。
ぽちゃ、色白、黒髪のストレートロングヘア、お胸はGカップ、眼鏡をしています。真面目そうな感じだって良く言われます。
声は美人かも♪
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10 2006 / 05
わたくしが桜の庭園に着いたのはメールでお約束していたお時間の10分前でした。瀟酒なしだれ桜が見事なそのお庭は、そこに至るまでも幾本もの桜がわたくしを迎えてくれていました。
繰り返し目に入る薄紅色の花に、わたくしははや桜酔いをしたかのようでした。噎せるような桜の香りに取り込まれてもう逃げ場がないような・・・不思議な心地でした。
桜には、実は薫りなどほとんどありません。
ごく一部に駿河台匂や有明のように香りを持つ品種もあるようですが、この庭園には見当たらないようでした。
なのに爛漫と咲き誇るその艶やかな姿はまるで圧倒的な香りを放っているかのような錯覚さえ覚えさせたのです。
わたくしが高梨さんの姿を、庭園を見やることの出来るカフェのオープンテラスに見つけた時には・・・既にわたくしはぼうっと花に酔いはじめていたのです。
 
「お待たせしましたか?」
「おっ・・・ああ 祥子さん 久しぶり。」 テーブルにはブラックコーヒーを置いて、小説でしょうか、少し厚めの文庫本を膝に読みふけっていらしたようでした。わたくしに気づくと本を閉じて・・・目が優しく微笑まれるのです。
「お変わりないようですね」 最後にお逢いした時と変わらないお髭を蓄えた穏やかな風貌に、ほっといたしました。
「ま、座ってください。」 わたくしが椅子を引くと、サービスの男性が膝掛けを手にオーダーにいらっしゃいました。
「ありがとう。この方と同じものをお願いします。」 日差しは暖かくても、空気の芯にはまだピンと張りつめた冷たいものが漂っておりました。
場の雰囲気を壊さないシックなタータンチェックの膝掛けを広げ、海外でお仕事をしていらした高梨さんと日本の桜の見事さを話すうちにコーヒーがサーブされたのです。
 
「祥子さんは時間には正確なんだね。ほら。」 高梨さんの腕になんの飾り気も無く巻かれているGショックは<14:02>と数字の羅列を刻んでいました。
「ここに着いたのは2時前だったろう。」
「かもしれませんね。」 
お約束が出来ている限り、わたくしはお相手が遅れていらしても時間の都合がつく限りはお待ちすることにしてます。だからといって、待たされるのが好きなわけではないのです。自らが不快に思うことは、他の方にはしない・・・その為に、どれほどアバウトなお約束であっても、約束したお時間にはその場に居る様に心がけていました。
「女性の5分の遅刻は当たり前だとずっと思っていたからね。ちょっとびっくりしたよ。」
「ふふふ 高梨さんは、女性が遅刻しても優しく待って差し上げるのね。」
「ああ そうだな。10分まではご愛嬌だと思っているしね。ヨーロッパのご夫人方もたいがいそんなものさ。」 わたくしがこの庭園に足を踏み入れたころからこちらにいらしたのなら、もう冷たくなりかけているに違いないコーヒーに手を伸ばします。
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09 2006 / 05
涼やかな日がつづいた3月。なのに数日の暖かな日が例年よりも早く桜を開花させたようでした。
儚く切ない初恋の想い出に重なるからなのでしょうか・・・わたくしは桜の季節にはほんの少し切ない想いにとらわれて、ほんの少し気持ちが不安定になってしまうようです。
染井吉野から八重桜・しだれ桜が終わるまでの約一月の間は、そう・・・夢とうつつを行き来しているような季節なのです。
桜の蕾が綻びはじめたその日、思わぬ方からのメールが届きました。
フォトグラファーの高梨さんでした。
年末に第九を聴きに行ったコンサートホールで再会し、その後の数日を彼の部屋でご一緒に過ごして以来です。
年が明けたらNYだと、あの時もお別れのシャンパンを空けながらそうおっしゃっていました。その後は、ミラノ・パリそして東京。
「SSコレクションならともかくAWの時は寒くて敵わないよ」 防寒機能の高いアウトドアウェアをご愛用なさっている方なのに、とわたくしが申しますと・・・寒いものは寒いのさ、そんな風に笑ってらっしゃいました。
ファッションカメラマンとしてのお仕事を終えて、漸くお戻りになったのでしょう。
はじめてお逢いした美術館での展示にもしばらく伺っておりませんでした。
お時間が空いたら、そのあと立ち寄ってもいいわね・・・そんな風に思って、わたくしは土曜の午後にお約束をしたのです。
 
その日はほんのりと日差しがあたたかく、薄紅の花びらがくっきりと青い空に浮かぶ麗らかな春の午後になりました。
前日までに珍しくお仕事が一段落したこともあって、待ち合わせの場所に自宅から少しカジュアルなスタイルで向かったのです。
襟元がVに開いたシルクニットのセーターにブラックデニムの膝下丈のフレアスカート。桜色のスプリングコートを羽織り、足元はミドルヒールのバックストラップパンプスを、バッグは桜をジャガードで織り出した素材を使ったトートを組み合わせたのです。
インナーは桜色のオーガンジーが幾重にも重ねられたハーフカップブラと揃いのスリップとパンティ。同じ素材のガーターベルトにナチュラルストッキングを選びました。
高梨さんの何気ないお誘いからはセクシュアルなニュアンスがあまりに感じられなかったのです。年末の数日間・・・濃厚な二人の時間を過ごしたせいでしょうか。とても仲の良い親友をお茶に誘うような気軽さが漂っていたのです。
ですから、わたくしもふんわりと桜を楽しむ為だけの気軽な装いを・・・つい、選んでしまったのです。
09 2006 / 05
高梨様 おかえりなさいませ。
長い間お疲れさまでした。
久しぶりの日本で、桜に迎えられて
ほっとなさっているのではありませんか?
わたくしがお邪魔してもよろしいのでしょうか。
土曜日の午後2時ごろ。
雨が降っていなければ高梨様のお近くの
桜の庭園に伺うことにいたしますわ。  祥子
 
 
 
わかった。
あなたが来るまで桜でも見て
のんびりと待っているよ。
P.S.まだ外は寒いから、私が風邪を引く前に出来れば来てくれ。
                         高梨
08 2006 / 05
祥子さん お元気ですか
コレクションシーズンが終わって日本に戻って来ました。
祥子さんが好きだという桜を
いま部屋から眺めつつメールしてます。
どうですか。
この週末一緒に桜を楽しみませんか?
                         高梨
07 2006 / 05
初雪は、お話の間にアクセス記念ですでに数枚のイラストをアップしております。
こちらには、アップできなかった2枚を♪

ホテルのメインダイニング


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