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祥子の少しはしたなくていけない妄想を綴りました 大人の方だけご覧になってください
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プロフィール
HN:
祥子
年齢:
61
性別:
女性
誕生日:
1962/12/28
職業:
フリーデザイナー
趣味:
美味しい珈琲 クラシックの流れるお気に入りの喫茶店 読書 ジャズ ミュージカル お酒 声が魅力的で背の高い男性♪
自己紹介:
寂しがりやの甘えたです。
ぽちゃ、色白、黒髪のストレートロングヘア、お胸はGカップ、眼鏡をしています。真面目そうな感じだって良く言われます。
声は美人かも♪
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18 2005 / 09
「これは?」 また、あのデジャビュが蘇ります
「お疲れみたいですから こちらで軽く喉を潤されてはいかがですか」 ショートヘアの女性バーテンダーはにっこりと微笑むのです
邪気のないその微笑みを前にして 馥郁たる香りを放つグラスを疲れた心は拒否することができませんでした
「ありがとう 遠慮なくいただくわ」 グラスに付けた唇を愛撫するかのように繊細な泡がまといつきます
ためらいながら一口目を口にしたにも関わらず 瞬く間にはしたなくも白い喉そらして・・・2度、3度とシャンパンを味わってしまいました
 
カウンタートップにはバカラのブランデーグラスが用意されました 繊細な彫りの美しいクリスタルグラスが店内の間接照明をはじいて煌めいていました
わたくしがシャンパンを飲み干すタイミングに合わせてブランデーの栓が開けられます
強くはないけれど柔らかな香りが店内に漂いはじめました
コッック・・・コッック・・・コッック・・・ ボトルから注がれる濃度を持った液体独特の音すらも新たな欲望を誘うのです
「おまたせいたしました ポール・ジローです」 グラスの中のブランデーの波紋がおさまってからわたくしの前に滑らせます
「ありがとう」 シャンパンの名残をミネラルウォーターで程よく中和してからでなければブランデーグラスに手を伸ばす気にはなれませんでした
繊細なのに適度な重さのあるバカラのステアをつまみ 唇に持ってゆきます
ほんの少し傾けるだけで唇に流れ込む熱い香気がポール・ジロー独特の柔らかな存在感を伝えはじめます
いちじくのドライフルーツをひと齧り・・・ポール・ジローを一口
 
女性のバーテンダーにありがちな饒舌さは彼女にはありませんでした
わたくしがブランデーの香気に酔っているうちに少しだけ奥に行き 戻って来た時にはイズニーのカマンベールをカットしたものを手にしていました
「ウォッシュのいいものがなくて カマンベールですが お一つどうぞ」 口に含むとフランスの草原の香りのするカマンベールは新たなマリアージュを楽しませてくれるのです
 
それでも、カウンターに座っていたのはわずかに30分ほどでしょうか
「ごちそうさま 締めてちょうだい」 スツールを立ち上がったわたくしにカウンターをくぐった女性バーテンダーはレジスターではなく、あの狭くて急な登りの階段を案内するのです
「迎えのお車が待っております」 お会計は?と聞くわたくしに・・・バーテンダーの女性が囁いたのです
「えっ」 この階段から外に出るしか選択肢がない・・・たった2杯のアルコールに以前の夜のデジャビュが酔いを重ねます
「祥子様のお会計はもう承っております すぐ正面にお車を止めてお待ちです どうぞいらしてください」 それ以上の質問を許さない硬質な微笑みを浮かべる彼女にわたくしは見送られるしかありませんでした
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18 2005 / 09
1週間をまるまる忙殺されたプレゼンテーションがやっと終わったのは週末の4時を回ったころでした
ほとんど今朝方までかかって企画書を仕上げたのです
一睡もしないままでシャワーを浴びて・・・
白いシャツと黒のタイトスカートのスーツ ブラウスから透けないように白のレースのランジェリー 開いたシャツの襟元にパールをあしらった隙のない装いに着替える為だけに一度帰宅をしただけでした
 
緊張を強いられた午後のプレゼンが終わり、いつものようにプレゼンチームのメンバーと共にいつものようにオフィスに戻れば良かったのかもしれません
でもその場にひとり残されたわたくしは、疲れ切った身体と心をほんの少し癒してから帰宅したい・・・そう思っただけでした
 
クライアントのオフィスはあの3人の男性と出会ったバーからほんのわずかの場所にありました
マッカランの25年と並んでバーカウンターにあったポール・ジローのボトルがわたくしの心をよぎります
あの時は・・・日付がかわるほどに遅い時間でした
いまのこの時間なら多忙な彼らと逢うことなんてないでしょう たった1杯だけブランデーを楽しむだけ それならきっと大丈夫よね
バーのスタッフはあのときのことは何もしらないのだから
心を決めて夕闇が薄く帳をおろしはじめた時間にあのバーのドアに手をかけたのです
 
「こんな早い時間から よろしいかしら?」
あの夜と違い、カウンターにはショートヘアがキュートな女性のバーテンダーが独り開店の準備をしていただけでした
「もちろんです いらっしゃいませ こちらにどうぞ」 小柄な身体をかがめてカウンターをくぐると わたくしを先日と同じスツールに案内します
「ありがとう」 あの夜には見かけなかったスタッフなのに・・・どうして ほんの少しのデジャビュを感じながら引かれた椅子に腰掛けます
きびきびとした動作でカウンターに戻ると 少し熱めのおしぼりを差し出してくれるのです
「ほっとするわ」 手のひらに広がる暖かさに先ほどの違和感は溶けてしまいました
「なににいたしますか」 「ポール・ジローをお願い」 香り高い限定生産のブランデーをオーダーしました 細身の独特のシルエットのボトルの中には琥珀の液体がとろりと横たわっていました
「お客様は美味しいお酒をご存知ですね」 醸造酒に合うドライフルーツの入った小皿を差し出します
「そんなことないのよ ふふふ」 彼女の趣味の良いサイドディッシュのセレクトに関心をしてしたわたくしの目の前に差し出されたのは・・・マムの繊細な泡が踊るシャンパングラスでした
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