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祥子の少しはしたなくていけない妄想を綴りました 大人の方だけご覧になってください
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プロフィール
HN:
祥子
年齢:
61
性別:
女性
誕生日:
1962/12/28
職業:
フリーデザイナー
趣味:
美味しい珈琲 クラシックの流れるお気に入りの喫茶店 読書 ジャズ ミュージカル お酒 声が魅力的で背の高い男性♪
自己紹介:
寂しがりやの甘えたです。
ぽちゃ、色白、黒髪のストレートロングヘア、お胸はGカップ、眼鏡をしています。真面目そうな感じだって良く言われます。
声は美人かも♪
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17 2006 / 07
「田口さんたら。」 仔鴨胸肉のローストにオーストラリアの赤ワインはぴったりでした。わたくしの頬を火照らせているのは・・・絶対にワインのせい・・なのです。
「肌を隠しても、その髪をアップにした首筋が雪白の肌だという証明になります。真珠よりも魅力的な曲線を描く肌。素敵でしたからね。」 首筋に無防備に揺れる後れ毛さえ、田口さんの記憶を蘇らせてしまっているのでしょうか。
「もう、お恥ずかしいですわ。お忘れになってくださいな。」 あの夜、メインダイニングで最後に晒してしまった姿をこの方は脳裏に描いているのでしょうか。こんな風にお食事をしながらですのに。
手を伸ばせば触れられる隣の席に案内されたことに、最初わたくしは緊張しておりました。でもいまでは正面から田口さんの視線に晒されない分だけ・・・ほっとしてしたのです。

 
三品目のお魚のプレートが運ばれてまいりました。
「ここのシェフは、私の好みの女性にいつも横恋慕してましたからね。あの石塚様や美貴様が夢中になるほどの・・・いえ、私自身が忘れられない祥子さんは、彼には目の毒の筈です。」 次のオマール海老へ・・・田口さんのカトラリーは進んでいました。
「この海老も美味しいですね。流石に田口さんの後輩さんですこと。」 グリルで味を凝縮した野菜が、ローストした海老の濃厚な味と上手にバランスをとっていました。お料理の話へ話題を振る事で・・・少しでもわたくし自身のことからお話が逸らせればと願ったのです。
「相変わらず、いい腕です。彼は魚が得意なんですよ。」 まるで我が事のようにうれしそうにお話になるのです。
「そうなのですか。田口さんはお肉がお上手だから、お二人が一緒なら最高の贅沢ができそうですね。」
「ははは、確かにそうですね。そう言えば、前回は私の魚料理を召し上がっていただいてないんですね。この次いらしたときには、これに負けないくらいの魚料理をお出ししましょう。」 プロの負けん気というのでしょうか。プライドを滲ませた田口さんの表情は男らしくて生き生きとして見えます。お仕事に充実されている男性は、本当に素敵です。
「楽しみですこと。でも、美貴さんはお忙しいみたいですからなかなかお伺いできないかもしれません。」 
「祥子さんでしたら、お1人でもお席をきちんと用意しておきます。個室がよろしければVIPルームをご用意しますし。」 ホテルのメインダイニングに相応しいあのVIPルームで、わたくしは4人の男性に責められた後の身繕いを・・・あの夜したのです。
「ふふふ、1人でうかがってVIPルームなんて申し訳ないわ。そっと、空いているお席でひっそり美味しく頂戴することにします。」 あのメインダイニングをまた訪れることに、わたくしはまだ決心がつかなかったのです。あまりに・・・淫らな想い出がまだ風化してはいなかったのですから。

 
「最近は、美貴様達とはお逢いになってないのですか?」
「ええ、あれ以来どなたともお逢いしてないんですよ。田口さんのところにはいらしてるのでしょう。」 皆さんお忙しいのでしょう。特にお誘いもないままに半年が過ぎていました。あのバーに伺えば簡単にお逢いする事も出来たのでしょうけれど、敢えてお伺いすることもいたしませんでした。
「そうでしたか。ええ、美貴様と山崎様は時々いらしてくださいます。石塚様はお1人で一度だけいらしたでしょうか。なかなかゆっくりお席に伺えないのでお話することもできなくて。」 きっとお忙しいのでしょう。あのお味をコンスタントに提供なさるのですからお客様は引きも切らないのでしょう。
「祥子さんのことはずっと気になっていたのですけれど、あの方達に私からは切り出しにくくて、今日お逢い出来てよかったです。」 ははは、笑いながらワイングラスを空けられました。
「今日お逢いしたことをお話ししたら、あの方達に悔しがられるかもしれませんね。」
「ふふふ、そうだとよろしいのですけれど。」 美貴さん、山崎さん、石塚さん、そして望月さん。あの方達のことが懐かしく思い出されました。ウィットに富んだあの方達との会話を久しぶりに楽しみたくなりました。
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16 2006 / 07
ほとんどの席が向かい合ってお食事をするテーブルの中で、この席だけが二人が夕暮れの庭を楽しめる様に隣り合って座るようになっていたのです。
田口さんはわたくしの左手にお座りになっていました。
月曜日というウィーク・デーの始まりの日だということも、少し早いお時間のせいもあるのでしょう。ふたりの周囲の席には他のお客様はいらっしゃらなかったのです。
「よく憶えてらっしゃいますね。」
「今日はきっちり襟元まで隠してらっしゃいますが、あの時、祥子さんの白い背中を見た時は心臓が止まるかと思いましたよ。」 アメリカンスリーブの、肩から背中・・・そして仄かに膨らみのわかるバストサイドまでがあらわにされたドレスを纏っておりました。今日のように・・・髪もアップにして。
「ふふふ お上手ですこと。」 わたくしは前菜のプレートを前にして、軽くシェフの言葉を躱してみたのです。

 
「前菜です。草生茄子と芝海老のゼリー寄せ ガスパチョソースでございます。」 サービスの男性が簡単にですがお料理の説明をしてくださいます。その瞬間だけ、田口さんの顔がプロとしての表情を取り戻します。
きっと根が優しい方なのでしょう。威厳に満ちたお顔も素敵でしたが、わたくしに対して優しく変わってゆく表情にほっといたしました。
「いただきましょうか。」 礼をしてサービスの方が下がられたところで、田口さんはカトラリーを手になさいました。
「初夏らしい爽やかなお皿ですわね。」 茄子の歯触りと芝海老の美しい色合いと、ガスパチョの爽快な香りを活かしたソースの仕上がりが、シェフの確かな腕前を感じさせます。
 
「先ほどのサービスはここのチーフなんです。私のことを知っていますから、きっと後でシェフが挨拶にきますよ。」
「お帰りになったはずの先輩がどうして、って?」 そう、あそこでお逢いしなければもう20分も前には二人とも帰路についていたはずなのですから。
「ははは、その言葉を今頃キッチンで言ってる頃でしょう。」 目の前のシャンパンのグラスに手を伸ばされます。このお料理になら、まだワインよりはマムのすっきりとしたお味がぴったりのようです。
わたくしも、お食事というには少し早いペースでお酒を頂戴しておりました。
「逢わせたくないな、祥子さんには。」
「わたくしがご一緒なのはご迷惑でしたか?」 プライベートとはいえ、お仕事関係の後輩さんです。一度きりお店にうかがっただけの、わたくしがこんな風に親しげにしているのはご都合が悪いのかもしれません。
そういえば、田口さんにご家庭があるのかも・・・わたくしは知りませんでした。
「いえいえ、迷惑なんかじゃないです。」 用意された赤ワインはオーストラリアのものだそうです。鮮やかにテイスティングをなさると、首をかしげるわたくしに、顔の前で指を振りました。
「祥子さんは、彼の好みにぴったりだからですよ。祥子さんに逢わせたら、きっと後がうるさくて仕方ないにちがいない。」 あの年末のテーブルで石塚さんがおっしゃったような言葉を、今度はこの方がおっしゃいます。
「もう、そんなこと。田口さんの後輩さんなのだから、お若いのでしょう。わたくしなんて、眼中にはないと思いますわ。」 こんなレストランのチーフシェフなのです。30代の後半くらいでしょう。
「34だって言ってたかな。いやぁ、この世界は実績なので年齢には疎くて。ははは。」
「いいですわね、腕の世界。」
「その分厳しいですけれどね。」 目の前に田口さんが上げたグラスの中には、ルビー色に光るワインが揺れていました。
「今夜の祥子さんの姿は、あの時ほどは刺激的じゃないけれど。首元まできっちり覆った姿も却って想像を掻き立てられるんです。」
15 2006 / 07
「なかなかシェフのところにお伺い出来なくて申し訳ございません。」 またぜひお越し下さい、と言われながらもう半年以上が過ぎていたのです。
「ははは、ここでシェフでもないでしょう。田口です、祥子様はもうお忘れですか?」 明るい・お腹の底から出てくるような笑い声も、あの時と同じでした。
「ごめんなさい、田口さん。お名前を忘れていたわけではありませんわ。それに今日はあなたのお店のお客様でもないのですから、わたくしのことも様は抜きでお願いします。」
「そうでした。とはいえ、祥子、と呼び捨てにしたら美貴様達に怒られてしまいそうですから、今日は祥子さんと呼ばせていただきます。」
「ふふふ」 この方はそんなことまで憶えていてくださったようです。たった一度お逢いした方。でも忘れることなんてできない方との久方の自己紹介はこれで終わりです。
 
「わたくしは、先ほど知り合いの方の還暦のお祝いが終わったところですの。こちらのお庭の蛍は有名でしょう。せっかくなら見てゆきたいと思って。」 ロビーでひとり思案顔をしていた訳を、簡単にお話したのです。
「田口さんはどうしてこちらに?今日はホテルの方はお休みですの?」
「ええ、今日は月曜日なので休みなんです。このホテルのフレンチのシェフが後輩にあたるものですから、夏の繁忙期前にちょっと顔を見に来たんですよ。」 こちらのフレンチダイニングは安定したお味と繊細なメニューで定評のあるレストランです。この方の後輩さんだとうかがえば、なるほど・・・と頷けました。
「もう御用はお済みになられたの?」
「ええ、彼とは丁度ランチとディナーの間の休憩時間にゆっくり話してきました。そろそろ帰ろうか、たまには蛍でも見ようかと思っていたところで祥子さんのことをお見かけしたんです。」 ちょうど夕方の6時すぎ。夕暮れの気配がほんの少し忍び寄ったロビーは、真っすぐに帰宅することを躊躇わせるような空気が漂っていたのです。
「1人で蛍も味気ないと思いましたが、祥子さんがご一緒なら別です。いかがですか?ご一緒に夕食でもして、頃合いを見て蛍狩りなんて。」 わたくしも同じことを考えておりました。田口さんとご一緒に過ごすのも・・・悪くない、と。
「ありがとうございます。それではお言葉に甘えて、ご一緒させていただきます。」 軽く頭を下げるわたくしの白い首筋に、田口さんの視線が流れていたことに・・・全く気付いてはおりませんでした。
 
「食事はフレンチでいいですか?今日のパーティではなにを召し上がったのですか?」 レストランの並ぶ方へと田口さんはゆっくりと歩いてゆきます。
「和食でしたの。でも、ガーデン・パーティでしたからとても軽い・・・先付けをオードブルにした感じのお料理でしたの。」
「庭の中の料亭でだったのですね。じゃ、メニューはかぶらないほうがいいですね。後輩の仕事を祥子さんの舌で批評してやってください。」
「批評なんて、いやですわ。田口さんたら」 シェフにエスコートされて席に着いたのは、庭に面したフレンチレストランだったのです。
「メニューはおまかせしていただいてよろしいですか?」
「ええ」
「それでは、シーズンディナーを。それとおすすめの軽めの赤ワインをおねがいします。乾杯はシャンパンがいいな。最初に持ってきて下さい。」 てきぱきと、田口さんがオーダーをなさいました。きっとさきほど、後輩だというこのレストランのチーフシェフとお話をされていたのでしょう。どんなメニューか知らずに待つことも、お食事という場では楽しみが増すというものです。
 
「シャンパンでございます。」 わたくしたちの前に2つの細かい泡が立ち上るフルートグラスが用意されました。
「では、偶然の再会に乾杯。」「乾杯♪」 軽く目線に上げたグラス越しに視線を交わすと、はじける液体を喉へと流し込んだのです。
「おいしいわ。暑い時期にはこの爽快感がすてきね。」 口中にひろがる葡萄の香りはマムのように思えました。
「祥子さんは、黒が似合いますね。肌が白いせいかな。あの夜も黒でしたね。」 田口さんがまるでシャンパンの味をたたえるように・・・わたくしの今日の装いを口にされたのです。
贅沢に空間のとられたディナーテーブルの中でも、二人が通されたのは二方をガラス面に囲まれたお席でした。
14 2006 / 07
はっきりしない梅雨の月曜日。
わたくしは、蛍で有名な都内のホテルに来ていました。
とはいっても、いまは午後4時。夏至を過ぎたばかりのこの時期、蛍火を楽しむことなんて出来ないほど明るい時間です。
 
今日は、先輩デザイナーの『還暦を祝う会』でした。
60歳になられたばかりの男性デザイナーは細身でお年を感じさせない矍鑠とした方でした。数年前に再婚したばかりのわたくしよりも若い奥様を連れて、幸せそうにお酒を召し上がってらっしゃいます。
緑の起伏のある庭園が美しいこのホテルを指定されたのは、当のデザイナーだそうです。ご自身もお庭が好きと仰ってましたので、ホテル内のレストランではなく庭園の中に設けられた料亭でのガーデンパーティになっていました。
 
緑が濃くなったお庭でのパーティとうかがって、この後の予定がなかったわたくしは少し華やかな装いでこの場に来ておりました。
黒の肘までの半袖のトップス、黒のレースのたっぷりとしたフレアスカート。アクセサリーはピンクパールのロングネックレスでした。
ランジェリーはほんの少しだけピンクがかった白のサテンとレースのセットを選んだのです。フルカップのブラとTバック。それに揃いのガーターベルトでナチュラルなストッキングを吊りました。サイドがカットされたハイヒールのパンプス。髪は背の中程までのストレートロングをパールのかんざしでアップにまとめていたのです。
 
同じ業界の友人関係とはいえ、今日の招待客の方達はみなさんわたくしよりもキャリアの長い先輩の方達でした。一通りご挨拶をし、主賓にお祝いを言いにうかがうころにはそろそろお開きの時間になっておりました。
久しぶりにお逢いしたデザイナーの方によると、今日の主賓はいま少しお風邪を召されているそうです。
「だから、二次会って言われる事はないと思うわ。」 その方の言葉どおり、会は予定時間通りに終わりました。
幹事の方の〆のご挨拶をうかがって・・・わたくしたちは主賓を見送りに、ホテルのロビーへと向かいました。
久しぶりのお酒で上機嫌の男性デザイナーは見送りにきたわたくしたちに手を振ると、奥様とタクシーでお帰りになりました。今日の参加者の方達も三々五々解散なさいます。

わたくしも・・・どうしようかと、暮れはじめたお庭を振り返った時でした。
「祥子様。美貴様とご一緒にいらした祥子様ですよね。」
大柄な髭を蓄えた男性に名前を呼ばれたのです。
そこにいらしたのは、美貴さんと山崎さん・石塚さんの3人で年末のラスト・ディナーを頂戴した、タワーホテルのメインダイニングのグランシェフでした。
とても見事なジビエの腕前と・・・それから・・ご自分の職場で・・メインダイニングの開かれた窓際で・・・わたくしを辱めることのできるS性をお持ちの方だったのです。
「お久しぶりですね。今日はこちらに御用だったのですか?」 わたくしはほんの少し頬を染めてしまったことに気付かれないかと、気が気ではありませんでした。
「ああ よかったです。憶えていてくださったんですね。」 夏らしいコットンのベージュのスーツが堂々とした体躯のシェフには良くお似合いでした。白いシャツの胸元は第二釦まですっきりと開けられています。あの時も・・・コックコート姿と同じくらいスーツ姿もダンディだったことを・・・思い出しました。
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