忍者ブログ
祥子の少しはしたなくていけない妄想を綴りました 大人の方だけご覧になってください
カレンダー
04 2024/05 06
S M T W T F S
1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29 30 31
お越し下さった皆様へ
こちらのブログは、2005年8月24日にスタートした、<msn淑やかな彩>の継続ブログとなります。 msn時代からのお客様も、またFC2、shinobiからのお客様も、どうぞよろしくお願い申し上げます。
誠に恐縮ではございますが、商業サイト・コメントのないTBなどは削除させていただくことがございます。どうかご容赦くださいませ。 また、こちらに掲載されている記事の著作権は、わたくしにございます。無断転載など、著作権を侵害する行為はお慎みいただきますようお願い申し上げます。
最新コメント
(04/30)
(03/13)
(03/13)
(04/10)
(04/08)
最新トラックバック
プロフィール
HN:
祥子
年齢:
61
性別:
女性
誕生日:
1962/12/28
職業:
フリーデザイナー
趣味:
美味しい珈琲 クラシックの流れるお気に入りの喫茶店 読書 ジャズ ミュージカル お酒 声が魅力的で背の高い男性♪
自己紹介:
寂しがりやの甘えたです。
ぽちゃ、色白、黒髪のストレートロングヘア、お胸はGカップ、眼鏡をしています。真面目そうな感じだって良く言われます。
声は美人かも♪
バーコード
ブログ内検索
17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27
20 2024 / 05
×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

24 2006 / 11
「来たね。」 枯葉のラスト・・・サックスの音が消えた瞬間に、会場内の拍手と一緒に長谷川さんの声がいたしました。
「ご挨拶もしないでごめんなさい。ワインいただいているわ。」 手の中のワイングラスを彼の視線の先に差し上げたのです。わたくしの胸元のシャツ釦は、お仕事の時よりも1つだけ余計に空けてありました。
「ああ。もちろんだよ。」 長谷川さんは、ゆったりと椅子に身を沈めたままでした。今夜はライブはライブとして楽しまれることになさったようです。
彼のその様子に、わたくしもリラックスをして・・・次の音楽を・・・リリカルな音でつむがれたエミリー・・・を受け入れることにしたのです。
1枚仕立てのムートンのコートは大きな椅子の背に掛けてありました。
革のジャケットの釦は外して、わたくしもジョージ・ナカシマの椅子にふかく腰掛けたのです。スカートのスリットが立っている時よりも5cmほど上がりました。Aラインの裾が自らの重みでわたくしの左の太ももとその間の真紅のスリップを露にしたのです。それは、今夜のストッキングがガーターベルトで吊られたものだと、他の方の眼にはわからないぎりぎりの位置だったのです。
わたくしの右には長谷川さんがいらっしゃるだけで、左にはどなたもいらっしゃいませんでした。それでも、ホテルのサービスの方や主宰者の沢田さんや演奏者の方から見えないとも限りません。わたくしは脚を揃えると、左の裾を自然な感じに整えました。
メロディアスな曲の間、長谷川さんはずっと静かに聞き入ってらっしゃいました。
その次のSeptember in the rain・・・まで。
時折動く長谷川さんの指先が、瞳を閉じたままの彼が寝ている訳ではないことを教えてくれていました。

夏のあの日。
石塚さんが招待してくださった竹上グループの東京湾クルージングで偶然再会して以来でした。
わたくしにとってはジャズがお好きな黒衣のS男性・・・でしかなかったこの方が、とても有名な設計事務所を支える花形の一級建築士であると知らされた夜でもありました。いつもでしたらご一緒にいらっしゃる若い素敵な男性の方達が、ただの友人などではなく彼を師とも慕う部下の方達だということもそのときに初めて知りました。
今夜は、サンローランのものらしい黒のピークドラペルのスーツをお召しでした。インナーは黒のタートルネックのセーター。足元はブーツで、隣の椅子に掛けられていたコートはバーバリーのブラックです。
この時期なので革のジャケットでいらっしゃるかと思っていたわたくしの想像は、いい方向に裏切られました。

今夜・・・メールはいただいたものの、本当にいらしているかどうか、わたくしは半信半疑でした。
夏のあの日、お逢いして大してお話しする間もなく石塚さんに別室へと誘われ、パーティが終わるまで戻ってこなかったことがなにを意味しているかということぐらい、この方はご存知だと思っていたからです。
わたくしを手にいれるためなら、他の女は全て切る。
そうおっしゃる方が、あからさまに眼の前でパーティの主宰者の1人だとはいえ・・・他の男性にさらわれてゆくわたくしに執着するとは思えなかったからです。
もし、いらしてなかったらジャズだけを楽しんで帰ればいい。
メールだけでいらっしゃらない・・・という、罪のないこの方の仕返しくらいは甘んじて受けようとさえ思っておりました。
それでも、いらしてくださっていました。きっと、1曲目がはじまるそのときから。
PR
23 2006 / 11
ランジェリーは、お洋服とは反対に全く光沢感のないものを選びました。
胸の谷間をいっそう悩ましく創り上げるハーフカップのブラ。Tバックのショーツ。バックシームのストッキング。それを吊るガーターベルト。
夜の闇が凝ってわたくしの肌にまとわりついているような・・・深い黒のレースづかいのものばかりです。足元は、黒のミドルヒールのパンプスです。

真っ黒な装いの中で・・・ただひとつだけ色見が違ったのは真紅のサテンスリップです。
ハーフカップブラぎりぎりまで胸元のラインがカットされ、スカートのスリットと同じ位置にスリットの入った美しいローズレッドの1枚を、わたくしはアクセサリー代わりに身に纏うことにしたのです。
ティー・ローズの香水と共に。

祝祭日の前日は、午前中から打ち合わせがいくつか続いた忙しい日でした。
第一釦だけを開けた黒のシャツ姿は、肩を流れる黒のロングヘアと共にストイックな印象をお逢いしたクライアントの皆様に与えることに成功したようです。
時折、スカートのスリットの向こうにちらっと見える真紅の色に眼を止める方がいらしても、次の瞬間には次のプレゼンテーションのための難しい議論に一瞬垣間見えたその景色も打ち消されてしまったことでしょう。
予定よりも1つ増えた打ち合わせに、わたくしがジャズ・ライブの会場であるいつものホテルに伺えたのはもう2曲目が終わろうとしているころでした。

都内のホテルの庭は、まだ紅葉には早いようでした。
とはいえ、夏の盛りとはわずかにちがうくすんだ緑がライトアップされた築山の景色を落ち着いてみせていました。春先には花を楽しませてくれた桜や、もう少しすると真っ赤に彩られる紅葉よりも先に、銀杏が黄色い彩りを玉砂利の上にちらしていたのです。
外の景色に眼が行くほどに、ライブの会場はしん・・・と紡ぎ出されるバラードの音の中に埋もれておりました。沢山のお客様がいらっしゃるにもかかわらず、厚みのあるピアノの音色とシルクのようなサックスの響きが人の気配を圧しておりました。
いつも・・・わたくしが女友達と共に座る席の二つ隣に、長谷川さんは軽く眼を閉じて座っていらっしゃいました。
支配人が、眼顔でその隣の席を勧めてくださいます。
わたくしはゆっくりと彼に近づいて、15cmほど離れている手前の椅子にそっと腰を下ろしたのです。

<枯葉>
丁度1年前に長谷川さんからランジェリーをプレゼントされた夜にも、同じデュオで演奏されていた曲でした。あのときは、そのふた月まえの夜のこともあって、わたくしは動揺したままあの夜の演奏はゆっくりと楽しむこともできなかったのです。
それでも、耳の底に残っている音色とは・・・今夜の音は何かが違っておりました。
ピアノの方のテクニックでしょうか。
支配人がわたくしに注いでくれた、アウスレーゼが生まれた国の石畳を思い出させるような・・・今夜はそんなアレンジです。
眼を閉じた彼にグラスを掲げて、わたくしはゆっくりと宝石のような白ワインを喉へと落としていったのです。
22 2006 / 11
「必ず連絡する。待っていてください。」
夏の夜にそう言って黒い麻のジャケットで立ち去った方からメールをいただいたのは、11月も半ばを過ぎたころでした。

 22日のジャズ・ライブで逢いましょう。
 その翌日は、予定を空けておいてください。
 祥子を独り占めさせてくれるね。楽しみにしている。
 あのホテルのロビーで
 ジャズとワインを楽しみながら待ってるよ。

 P.S.都合が悪いようなら早めに連絡をください。
                 長谷川

22日。
ライブの主宰者の沢田さんからも、是非に・・・とご連絡をいただいておりました。
この数ヶ月、突然に増えた仕事と私事にとりまぎれて、わたくしもライブにお邪魔できないでおりました。月に1度の楽しい時間すらゆっくり楽しむことができないなんて・・・もうメールを下さった方をなじることはできませんでした。
長谷川さん・・・あの黒衣の紳士と二人きりの時を過ごすのは1年ぶりくらいになるのでしょうか。
お見掛けしほんの少し言葉を交わしたのだって8月12日の夜が最後。
なかなかお逢いすることすらないのに、なぜかわたくしの心には彼の存在が深く刻まれておりました。それは、真性のSだという彼がわたくしに与える狂ったような一時のせいなのかもしれません。

22日。
わたくしは手帳を開いてその日の夜から翌日の23日までの予定をすべて空けたのです。

ジャズ・ライブは、久しぶりに熱い演奏をするピアニストが最近めきめきと腕を上げたサックスプレーヤーとコラボレーションをすることになっていたのです。
澄んだ空気を創り出すサックスの音色に絡むピアノの音を想像するだけで、わたくしは手首に・・・はじめて自分のハンカチで掛けられた縛めのきしみを・・・蘇らせてしまっていたのです。
著名な建築事務所の一翼を担う一級建築士。
でも、わたくしにとっては心まで縛る1人の男性でしかありませんでした。
あの方なら、きっとまた黒い出で立ちでお越しになることでしょう。
隣で、アウスレーゼをご一緒しながらジャズを楽しませていただくために、わたくしも黒の装いを選んだのです。

シャツはメンズ仕立ての超長綿の黒に致しました。細番手の綿100%ならではの深い光沢が、この色を引き立ててくれました。
膝丈のAラインのスカートを選びました。左脚の前にだけ膝上15センチほどまですっきりとスリットが入っています。ウール・ベネシャンの素材はしなやかにほんの少し揺れる裾に上品な光をのせてくれます。
ジャケットは、もしかしたら長谷川さんも同じ素材をお召しになるかもと・・・
悩みました。それでもこの組み合わせには、革のテーラードジャケットしか考えられません。冷え込む夜の移動を考えてブラックのムートンのコートを選びました。
この間、最後にあの方にお逢いしたとき、わたくしはレースのワンピース姿でした。
数ヶ月の時間は、季節も気温も・・・なにもかも二人のまわりを変えていました。
いつもshinobi淑やかな彩を可愛がってくださってありがとうございます。
実は、最近業者と思われる方のトラックバックが頻繁に投稿されるようになりました。
個別に拒否設定をさせていただいていたのですが、あまりに酷いためトラックバックの受付を中止させていただきます。
いつもこちらを楽しみにいらしてくださる皆様には、本当にご不便をおかけして申し訳ございません。
一部の良識のない方達のためにこのような処置を取らざるを得なくなりました。
トラックバックの解除はいつになるかメドは立っておりません。
どうかご容赦いただきますよう、お願い申し上げます。
「辛かったですか?」 まるでゴールデンレトリバーのようにわたくしの涙のあとを望月さんの舌が舐めたのです。
そのあたたかく、柔らかな感覚に、わたくしは理性を目覚めさせたのです。
いまのわたくしは、愉悦の海から放恣の白浜に打ち上げられたばかりの人魚でした。括られたわけでもないのに、脚も手も・・・まるで自分のものではないようにぐったりとしていたのです。
「祥子さん?」 わたくしの視線は焦点がぼやけたままだったのでしょう。心配そうな望月さんの声が、耳元でいたしました。
「大丈夫ですか?」
「・・・え・え」 あえて、急いで、意識を戻さなかったのです。他の方がいらっしゃるならともかく、望月さんの腕の中で・彼に守られて・彼と二人きりなのです。ただ、黙ったままだとほんとうに慌てそうな彼のために、掠れた声で一言だけ返事をしたのです。
「よかった。」 わたくしに添えていた右手を伸ばして枕元からティッシュをとると、ゆっくりと花びらの間から熱いままの塊を引き抜いたのです。
「・・・ぁっ」 開かれた脚の間・・・腰の丸みにそって流れ落ちるまっしろなミルクは・・・望月さんの身体の熱をまだ蓄えたままでした。
畳まれたティッシュが蜜壷の口にやさしく添えられます。
わたくしの身体は、エアコンの効いた室内の中でも薄く蜜を塗った様に淫らな汗に塗れていたのです。きっと、このまま浴室へと誘われるのだとばかり思っていました。なのに・・・両膝を彼の手で付けられたのです。
「もう一眠りしましょう。もう少しだけ。」
そうされてもまだ焦点のあわないぼんやりとした眼差しを投げかけていたわたくしを、望月さんはそうおっしゃって抱きしめたのです。
わたくしは無言のまま、寝間着を着た望月さんの胸にそっと額を付けました。
波の音を3つ数えたところで・・・わたくしはまた幸せな微睡みに落ちていったのです。


祥子からの手紙ー16

氷を浮かべた紅茶がわたくしの視界を琥珀色に染めています。
その向こう・・・ホテルのラウンジの外は、夏を惜しむカップル達が水着姿で戯れておりました。
わたくしは、いま1人でお庭が美しい望月さんのご自宅側のホテルのラウンジにおります。望月さんが、わたくしにとおっしゃっていたお着物などをまとめにご自宅に帰りセルシオで迎えにきてくださる間・・・だけですが。

結局、わたくしはあれからもう二晩<下田の寮>で望月さんと二人きりで過ごしました。
彼が衝動のままに付けたキスマークが原因でした。
用意してくださった、ISSEI MIYAKEのベージュのハイネックワンピースでさえ隠すことができないほどに赤々と付いたその証があまりに生々しかったからです。
まるで湯治のように、温泉で幾度もやさしくマッサージされてようやく目立たなくなって・・・二人してこちらに戻ってきたのです。

明日からは、わたくしも望月さんも・・・いつものお仕事が待っています。
花火の夜からいままでの・・・夢のような3日間から、少しずつ現実に戻ってゆこうと思います。
夢から本当に醒めるのは、きっと今夜望月さんにおやすみなさいと言ってセルシオのテールランプを見送る時でしょう。
だからあと少しだけ・・・。

あっ、望月さんが迎えにいらっしゃいました。
それでは、また。ごきげんよう。
忍者ブログ × [PR]