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祥子の少しはしたなくていけない妄想を綴りました 大人の方だけご覧になってください
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プロフィール
HN:
祥子
年齢:
61
性別:
女性
誕生日:
1962/12/28
職業:
フリーデザイナー
趣味:
美味しい珈琲 クラシックの流れるお気に入りの喫茶店 読書 ジャズ ミュージカル お酒 声が魅力的で背の高い男性♪
自己紹介:
寂しがりやの甘えたです。
ぽちゃ、色白、黒髪のストレートロングヘア、お胸はGカップ、眼鏡をしています。真面目そうな感じだって良く言われます。
声は美人かも♪
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09 2007 / 02
「手を下ろして、僕を見て。さぁ、こっちへおいで。」
カシャ・・・カシャ・・カシャ・
高梨さんはわたくしが近づくにつれてゆっくりと立ち上がり、最後はファインダーを覗くことなく左腕の中に抱きとめたわたくしに向かって、伸ばした腕の先でシャッターを切ったのです。
そのままカメラをベッドの上にぽとん・・と落とし、右手もわたくしの身体に巻き付けるように抱きしめるのです。
ちゅっ・・・額に、ミネラルウォーターで冷やされた高梨さんの唇が触れました。
「疲れただろう。ごちそうさま。美味しかったよ。」
「よろこんでいただけてなによりですわ。でも、わたくしの質問にまだ答えてくださってないわ。」
「質問?」
「そう、二人きりの時間まではお写真にしないって・・・おっしゃったのに。・・んぁん・・」
つい、と上がった高梨さんの右手がわたくしの顎を捉えると、そのまま唇を重ねられてしまったのです。
ジィィ・・・カシャ ジィィ・・・カシャ

えっ・・・
高梨さんの両腕はわたくしを捉えておりました。しっかりと抱きとめて唇を貪っているのです。なのに・・・シャター音だけが続きます。
口づけの最中なのに、わたくしは思わず眼を見開いて音の主を探してしまいました。
まさか、高梨さんの他に誰かが・・・。
「祥子、どうした。キスの途中に眼を開けるなんて君らしくないじゃないか。」
「だって、シャッターを切る音が。どうして?」
「ああ、気付いてなかったのか。これだよ。」
高梨さんはわたくしの身体を抱きしめていた腕を解いて、左手の中の小さな黒いものを見せてくれました。
「カメラのリモコン?」
「そうだ。祥子はこんなものにも詳しいんだな。」
「どこにあるんですか?カメラは。」
わたくしは、さきほど着替えてくる時に眼鏡を外してきておりました。
高梨さんのお宅で半日を過ごして充分に慣れたことと、この後は二人きりの戯れしかないとわかっていたからです。
「探してごらん。」
背後からわたくしの肩越しに腕を回して、抱きしめるようにした高梨さんが面白そうにおっしゃるのです。あまり良くはない視力で、音のした方をじっと見つめます。
昼間、何度かこのお部屋に入った時はカメラなどありませんでした。
そして先ほどこちらにミネラルウォーターを運んだときも・・・
ジィィ・・・カシャ
「ぁん・・・」
高梨さんが胸元へ重ねるように置いた手で、わたくしの乳房をいらうのです。
想像もしていなかった刺激に、わたくしが声を上げてしまった瞬間、シャッター音が聞こえたのです。
「あっ、あれ」
ベッドサイドの白木のラックのコンポの斜め上に1台の小さなデジタルカメラがありました。
「気付いたね。でも、あれ1つじゃない。」
「えっ・・・。」
「祥子が、セクシーなランジェリーなんか着けるからどうしても写真に撮りたくなった。」
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08 2007 / 02
薄やみの中で眠そうにしている白雪を起こさない様に、キッチンを片付けて柵をきちんと止めてリビングルームを後にしました。
持って来たのは冷やしたミネラルウォーターを3本と二つのグラスだけをトレイに乗せて、わたくしは一旦メインベッドルームへ戻ったのです。
8畳ほどの部屋はオイルヒーターで程よく暖められておりました。
ダブルサイズのベッドとライティングテーブルと椅子。そしてテレビと一人用のオットマン付きの革のリクライニングチェア。
白木づくりの部屋に合う、ナチュラルな質感で整えられた部屋でした。
床にはコットンでざっくりと織られた絨毯が敷かれています。
わたくしが何度かお邪魔した都心のお部屋も、独特の統一感のあるお住まいでした。
白でまとめられた寝室の天井に映し出された星空を、いまでも思い浮かべることができます。そして、その部屋のベッドで彼に愛されながら聞いた第九の旋律も。

いまは、ベッドサイドのラックにひっそりと置かれたウッディなコンポから、低く・高く、サティの美しく不思議な旋律が流れていたのです。
そして・・・ベッドの上には、春にわたくしにプレゼントしてくださった桜色のナイティが置いてありました。

寝る時のためにとわたくしはロングタイプの黒のマニッシュなナイティを用意して来ていました。
飲み物を置いたら、高梨さんが、着替えのために使いなさいと言ってくださった客間へそのナイティだけを取りにゆくつもりだったのです。
先ほどの夕食の席の会話で、高梨さんが今夜のランジェリーを楽しみになさっていることもわかっていました。
このままの姿で、着衣を剥いでゆく楽しみを差し上げるほうがいいのか・・・それとも・・・。
台所仕事をしながら繰り返した迷いの答えを、この桜色の贅沢な布が与えてくれたのです。
高梨さんが入浴されてもう随分になります。そろそろ戻っていらっしゃることでしょう。
ここで着替えて脱いだ衣服を晒すことがとても恥ずかしくて、わたくしは桜色のナイティのセットだけを手に取ると急いで客間へと向かいました。

「お待たせしました。」
着替えている間に、高梨さんが浴室からご自身のお部屋に向かわれたのが解りました。
お食事の前に入浴をして着替えた桜色のレースのランジェリーの上にナイティとガウンを羽織って、ロングヘアを左に流す様にまとめて三つ編みにしてから、わたくしは彼の部屋をノックしたのです。
カシャ・・・カシャ・・
「ああ、似合うな。」
扉を開けた部屋の中は先ほどより少し照明が落とされていました。
シャッター音と高梨さんの声が同時にわたくしの耳に届いたのです。
高梨さんは、革のリクライニングチェアに寛ぐ様に座ってカメラを構えていました。
小さな白木のサイドテーブルに乗ったミネラルウォーターは、お風呂から上がられてすぐに召し上がったのでしょう。もう半分ほどもなくなっていました。
「もう、こんなお写真は撮らないっておっしゃったのじゃないですか?」
「こんな写真ってどんな写真のことだい? 祥子、怒っている顔も魅力的だ。」
不意打ちのようなデジカメのシャッター音に、わたくしはふと顔を隠してしまったのです。
07 2007 / 02
「いつももっと早く入れてあげていたのでしょう。可愛そうなことをしたわ。」
「いや、時間はあまり変わらないんだ。いつも、村の人間とここで飲む時は今と同じ様にしているしね。今日は、初対面の祥子さんと僕の二人きりだから自分も仲間に入るつもりだったらしい。」
「そう。ごめんなさいね、白雪。」
くぅぅん 甘えた声で、高梨さんの膝に鼻頭を擦り付ける様もとてもかわいいのです。
わたくしは、台所を片付け明日の下準備をしながらもどうしても視線は白雪を追ってしまいます。

「白雪は人間で言うと何歳くらいなの?」
「そうだな。18歳か20歳くらいかな。」
「まぁ、こんなに甘えんぼさんでも立派な大人なのね。」
囲炉裏からどっしりとした鉄瓶を持って、高梨さんがキッチンにいらっしゃいます。
「これにたっぷり水を入れてくれないか。」
「はい。 これくらいでいいですか。」
「ああ、充分だ。」
蓋をした鉄瓶を受け取って高梨さんはにっこりと頷いてくださいました。
このまま囲炉裏に掛けるに違いない鉄瓶。普通のやかんのようにぎりぎりまでお水を入れると沸騰して吹きこぼれてしまうのです。
たっぷりと・・・と言われても八分目よりこころもち少なめ。
それは普段使っている方なら、持てばすぐにわかるからです。
「そんなに炭をついで大丈夫なんですか?」
「ああ、白雪はさんざんいろんな眼にあってもう覚えてるから大丈夫なんだよ。暖房をつけたままにするよりもこっちのほうがいいみだいだからね。」
「それで鉄瓶を掛けておくのね。」
「ここは木の家だから密閉度はあまり高くないからね、炭をかけておいても二酸化炭素中毒にはならない。そのかわり乾燥しすぎないよう鉄瓶を掛けておくようにしているんだ。さ、これで準備完了だな。」
なかなか離れない白雪を構いながら、囲炉裏端で高梨さんが立ち上がりました。
「ステイ! ハウス!」
名残惜しそうな顔をしながら白雪はムートンの敷物のところに寝そべります。

「祥子さん、風呂に入って部屋にいくよ。白雪くさくなってしまった。」
「ふふふ わかりましたわ。」
「まだかかるのかい?」
「いえ、もう少しだけです。」
キッチンを除く部屋の明かりを高梨さんが落としてゆきます。
甘えて、いつもと違う空気にも慣れたのでしょうか。屋外の小屋にはない暖かさに包まれて白雪は薄やみの中うとうととし始めたみたいです。
わたくしは後片付けは終えて、明日の準備を初めていました。
凝ればいくらでも手を掛けられますが、それもあと少しできりが付きます。
「部屋で待っていてくれ。すぐに戻る。」
「はい。ゆっくり暖まってきてくださいな。」
「ははは・・・ いってくるよ。祥子さんも来てもいいんだよ。」
「わたくしは先ほどいただきましたわ。早く行ってらしてください。あんまり遅いと先に眠ってしまいますわ。」
「それは寂しいな。直ぐに戻る。」
白雪のための柵ごしにわたくしの上体を引き寄せて、ちゅっと軽くキスをして高梨さんは浴室に向かわれました。
06 2007 / 02
「珈琲か、お茶でもお入れしましょうか?」
「いや、僕はミネラルウォーターでいい。祥子が欲しいなら好きなものを入れたらいいよ。」
「それじゃ、わたくしもミネラルウォーターをご相伴させていただきます。お酒の器は下げさせていただいてもいいですか?」
「おねがいするよ。そろそろ白雪を部屋に入れてやりたいしね。」
窓の外、ホットカーペットの敷かれた犬小屋の中から明るい室内をじっと見ている白雪の姿が見えました。
「キッチンはこのままでもいいんですか?」
台所の床には、明日のために料理したおせちの鍋がいくつも並んでいます。
どんなに白雪がお行儀のよいわんちゃんでも、こんなに魅力的な香りがしてはいたずらをせずにはいられないことでしょう。
「そこのカウンターの端に木製のゲートがあるだろう。壁と床に小さな金具で止められる様になっている。」
見てみると、シンクの右脇にシンクと同じ1m20cmほどの高さの折り畳まれた木の柵がありました。壁まで90cmの距離を伸ばして、壁と床の金具を止めるともう白雪では乗り越えることもできなくなります。
「まだ祥子が台所をしているうちは仮止めでいい。止めておいてくれないか。」
「はい。わかりました。」
わたくしが壁との留め金の1つを掛けたのを確認して、高梨さんは改めてぞうきんを手にするとテラスへの窓ガラスを開けました。

「白雪!」
わふっ・・・ 暖かな小屋から膝を折った高梨さんの側に白雪が駆け寄ってきます。
「おっ、きれいにドッグフードは食べ切ったんだな。」
わん!・・ 白雪の頭と腰をなでてから、高梨さんは後ろ足と前足をそれぞれぞうきんで拭って、ようやく室内への通り道を開けてやります。
わふっ・・わん・わん・・
いつもとは違う室内の空気に白雪もほんの少し興奮気味のようでした。
キッチンのわたくしの側に来たり、さきほどまでお食事をしていたテーブルの上を不思議そうに眺めたりして、最後にはまるでそこが指定席だといわんばかりに、炉端の一番壁よりに置いてあるムートンの敷物の上に王様のように寝そべるのです。
日本酒に酔った身体には、開いた窓から流れ込む冷気も心地良いものがありました。
しばらく外にいらした高梨さんは、きっと犬小屋の中の電気毛布のスイッチを切ってらしたのでしょう。
「待て!」
テラスから戻ってくると、遊ぼうと半身を起こした白雪を制してぞうきんを手に浴室の方へ向かわれました。
それから、タオルと水の入った器を持って戻ってらしたのです。
これも定位置なのでしょうか。テラスへの窓の側にある腰高の出窓の下に、タオルを敷いて白雪用の水の入った器を置きました。
白雪は満足しているのでしょうか、水を飲みにゆこうとはしませんでした。
高梨さんが全てを終えて囲炉裏の側に腰を下ろすと、くぅぅ〜んと鼻を鳴らして彼の側に甘える様に身体をすりよせます。
「なにを甘えてるんだ。白雪」
そうおっしゃりながら、高梨さんの顔はまるで我が子を見る様に幸せそうな笑みに包まれていました。囲炉裏の側に置かれた容器から、燠火のようになっている囲炉裏へと炭を足してゆきます。
04 2007 / 02
さんじゅうく・よんじゅう・・・心の中で秒数をカウントし終えると手元の小さな穴明きお玉で、そっと白子だけを掬って鍋用の取り皿に・・・芯が透き通る様に出汁を含んだ長ねぎをいくつかそえて・・・高梨さんの前に差し出しました。
「よろしければ、ポン酢で召し上がってください。」
小さな青絵の片口には、さきほどこの晩秋に収穫したのだというたくさんの柚子を絞って贅沢につくったポン酢が入っていました。

「いただきます。・・・っあちっ・・・」
「ふふふ、そんなに慌てなくても。」
わたくしは、自分の器にも白子をとりわけ、鱈の身と長葱を添えてポン酢を垂らしたのです。棘のない丸い味のたれは、高梨さんが用意してくださった上質な鱈と白子にぴったりでした。
「いや、こんな贅沢な鍋はそうそう食べられるものじゃないな。」
おかわりの白子と鱈の身の器を受け取りながら、高梨さんがそうおっしゃいました。
「料理屋でも、鍋の一種だと思っているんだろうたらちり・ふぐちりだって結構雑多な食材が放り込まれているものだ。酷い店だと他の魚介が入っていたりしてね。淡白な魚そのものの味が楽しめなくなる。」
はふはふといただく白い身は鱈特有の香りと歯触りが、白子は柔らかなとろける様な甘さが舌の上を広がってゆきます。
「ほんとうに、旨いよ。」
4杯目のお代わりの器を差し出した高梨さんは、もう何杯目かの日本酒をふたりの切り子のロックグラスに注ぎます。
「たくさん召し上がってくださってうれしいわ。」
「これならいくらでも食べられそうだ。」
「あっ・・そうでした。」
お鍋と一緒に召し上がっていただこうと作ってあったものを思い出したのです。

キッチンの奥の冷蔵庫のガラスの器に、それは冷やしてありました。
「お口が火傷しないように、これもどうぞ。」
透明なクリスタルの器の中には、高梨さんがお出掛けする前に下ごしらえをしていたかきのもと・・食用菊・・が美しい紫色の花弁を横たえていたのです。
「あっ、さっきの菊だね。なんて言ったけ。」
「かきのもと、です。」
「ん、冷たくて旨い。ますます酒が進んでしまいそうだ。」
鱈を召し上がり、かきのもとに箸を伸ばし、手元のロックグラスの日本酒を煽る。
その高梨さんの姿はとても幸せそうでした。
お食事を初めて一時間半ほどで、お鍋も、おつまみの小鉢も全てきれいになくなってしまったのです。

「年越し蕎麦をゆでましょうか?それとも、なにか、小鉢でも出しますか?」
手際良くテーブルの上を片付け、洗い物を済ませたわたくしは、ロックグラスを前にものうげな高梨さんにそう声を掛けたのです。
二人でいただくには、充分な量のお食事でした。
でも、がっちりとした体格の高梨さんならもっと召し上がっても不思議ではないように思えたのです。
「いや、いいよ。これ以上飲んだら今夜祥子を抱けなくなりそうだ。」
「ふふふ、わかりました。それじゃもう一品、美味しいお酒のあてをお出ししましょう。」
「はははは・・・勘弁してくれ。ほんとうにもう腹一杯だ。きっと祥子のことだ蕎麦も美味しいと思うが、今夜はもういいな。ごちそうさま。」
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