祥子の少しはしたなくていけない妄想を綴りました 大人の方だけご覧になってください
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プロフィール
HN:
祥子
年齢:
61
性別:
女性
誕生日:
1962/12/28
職業:
フリーデザイナー
趣味:
美味しい珈琲 クラシックの流れるお気に入りの喫茶店 読書 ジャズ ミュージカル お酒 声が魅力的で背の高い男性♪
自己紹介:
寂しがりやの甘えたです。
ぽちゃ、色白、黒髪のストレートロングヘア、お胸はGカップ、眼鏡をしています。真面目そうな感じだって良く言われます。
声は美人かも♪
ぽちゃ、色白、黒髪のストレートロングヘア、お胸はGカップ、眼鏡をしています。真面目そうな感じだって良く言われます。
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14 2006 / 06
お食事はさすがなお味でした。
江戸風の濃くて甘いまったりとしたおでんは、日本酒にぴったりで、後半はトモくんも熱燗を一緒に楽しんでいたのです。
「祥子さん」 テーブルの上には熱燗のセットと、お漬け物だけが並んでいました。トモくんがいつにない真剣な声でわたくしに呼びかけたのです。
「なぁに?」 ほんのりと目尻が紅く染まるほどに酔ったわたくしは、とうとうお話がはじまるのね・・・と思いながら彼を見つめたのです。
「結婚する事になったんだ。」 心をいまここで、あらためて決めたかのような言葉がトモくんの口から出て来たのです。
「あら、おめでとう。良かったわね。」 26歳・・・あと数ヶ月で27歳です。付き合っている恋人がいるなら、<結婚>という話は時間の問題でしかなかったはずです。
「ありがとう。」 陽気に返したわたくしの言葉に、図に乗ってのろけを口にしないところが・・・トモくんの良いところです。良く躾けられた、いい男の子。
「お式はいつなの?」
「6月の予定だよ」 杯に満たされた日本酒をぐい・・と一息に飲み干すのです。
「そう、ジューン・ブライドね。幸せになってね。」 わたくしは徳利を手にすると、空いた彼の杯に改めてお酒を満たしたのです。
「それじゃ、もう逢う訳にはいかないわね。ありがとう、トモくんに出逢えて楽しかったわ。」 奥様のいる男性とお付き合いするつもりは、わたくしはありませんでした。彼が結婚をするというのなら、それは二人の関係が終わることを意味しました。
わたくしたちは、ただのセフレなのです。互いのことを何も知らないほどに・・・
「もう逢ってくれないの?祥子さん」
「ええ。新婚さんのご主人とお付き合いする必要なんかないでしょう。」
「そう言うだろうと思ってたよ、でも別れたくない。結婚してもいままでみたいに逢ってほしい。」 トモくんの視線も声も・・・本気でした。
でも、わたくしは当然のように20代の前半であろう新妻から夫を寝取る、不倫相手に成り下がるつもりはまったくありませんでした。
「ごめんなさい。せっかくだけど、もうお付き合いはできないわ。不倫しなくちゃならないほど、相手には不自由していないのよ。」
わたくしは、もう日本酒の杯には手を付けませんでした。お食事が終わったのを見計らってテーブルに届けられた暖かい日本茶を、ゆっくりとすすったのです。
「いやだ。いままでと、なにも変わらない。祥子さんに不自由な想いはさせないから、これからも逢ってほしい。」
「だめよ。」 この話はもうおしまい。そんな意味を込めて、わたくしはこの一言を口にしたのです。
トモくんは手元のお酒をぐいっと煽ったのです。そして、コートと伝票を掴むと・・・わたくしの耳元に囁いたのです。
「出ましょう。祥子さん。」
「どうしたの、ねえさん。黙りこくって。」
鎌倉の紫陽花寺の境内は、植え込みに沿って奥の院の手前まで竹の手すりが渡された回遊路が出来ていました。前日の雨のせいで滑りやすくなった脚元への配慮なのでしょうか・・・。
「いいえ なにも。綺麗ね、ほんとうに。」 わたくしは脳裏の中の雪のちらつく夜のトモくんの横顔を意識の中から振り払いました。
江戸風の濃くて甘いまったりとしたおでんは、日本酒にぴったりで、後半はトモくんも熱燗を一緒に楽しんでいたのです。
「祥子さん」 テーブルの上には熱燗のセットと、お漬け物だけが並んでいました。トモくんがいつにない真剣な声でわたくしに呼びかけたのです。
「なぁに?」 ほんのりと目尻が紅く染まるほどに酔ったわたくしは、とうとうお話がはじまるのね・・・と思いながら彼を見つめたのです。
「結婚する事になったんだ。」 心をいまここで、あらためて決めたかのような言葉がトモくんの口から出て来たのです。
「あら、おめでとう。良かったわね。」 26歳・・・あと数ヶ月で27歳です。付き合っている恋人がいるなら、<結婚>という話は時間の問題でしかなかったはずです。
「ありがとう。」 陽気に返したわたくしの言葉に、図に乗ってのろけを口にしないところが・・・トモくんの良いところです。良く躾けられた、いい男の子。
「お式はいつなの?」
「6月の予定だよ」 杯に満たされた日本酒をぐい・・と一息に飲み干すのです。
「そう、ジューン・ブライドね。幸せになってね。」 わたくしは徳利を手にすると、空いた彼の杯に改めてお酒を満たしたのです。
「それじゃ、もう逢う訳にはいかないわね。ありがとう、トモくんに出逢えて楽しかったわ。」 奥様のいる男性とお付き合いするつもりは、わたくしはありませんでした。彼が結婚をするというのなら、それは二人の関係が終わることを意味しました。
わたくしたちは、ただのセフレなのです。互いのことを何も知らないほどに・・・
「もう逢ってくれないの?祥子さん」
「ええ。新婚さんのご主人とお付き合いする必要なんかないでしょう。」
「そう言うだろうと思ってたよ、でも別れたくない。結婚してもいままでみたいに逢ってほしい。」 トモくんの視線も声も・・・本気でした。
でも、わたくしは当然のように20代の前半であろう新妻から夫を寝取る、不倫相手に成り下がるつもりはまったくありませんでした。
「ごめんなさい。せっかくだけど、もうお付き合いはできないわ。不倫しなくちゃならないほど、相手には不自由していないのよ。」
わたくしは、もう日本酒の杯には手を付けませんでした。お食事が終わったのを見計らってテーブルに届けられた暖かい日本茶を、ゆっくりとすすったのです。
「いやだ。いままでと、なにも変わらない。祥子さんに不自由な想いはさせないから、これからも逢ってほしい。」
「だめよ。」 この話はもうおしまい。そんな意味を込めて、わたくしはこの一言を口にしたのです。
トモくんは手元のお酒をぐいっと煽ったのです。そして、コートと伝票を掴むと・・・わたくしの耳元に囁いたのです。
「出ましょう。祥子さん。」
「どうしたの、ねえさん。黙りこくって。」
鎌倉の紫陽花寺の境内は、植え込みに沿って奥の院の手前まで竹の手すりが渡された回遊路が出来ていました。前日の雨のせいで滑りやすくなった脚元への配慮なのでしょうか・・・。
「いいえ なにも。綺麗ね、ほんとうに。」 わたくしは脳裏の中の雪のちらつく夜のトモくんの横顔を意識の中から振り払いました。
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