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祥子の少しはしたなくていけない妄想を綴りました 大人の方だけご覧になってください
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プロフィール
HN:
祥子
年齢:
61
性別:
女性
誕生日:
1962/12/28
職業:
フリーデザイナー
趣味:
美味しい珈琲 クラシックの流れるお気に入りの喫茶店 読書 ジャズ ミュージカル お酒 声が魅力的で背の高い男性♪
自己紹介:
寂しがりやの甘えたです。
ぽちゃ、色白、黒髪のストレートロングヘア、お胸はGカップ、眼鏡をしています。真面目そうな感じだって良く言われます。
声は美人かも♪
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23 2006 / 05
「逝ったね、祥子」 脚元に落ちたブラを拾い、身支度をするわたくしを通りから隠す様に立つと、高梨さんはCoolpixをポケットに仕舞いました。
「ゃ・・・ひどい・・わ・・」 あまりに冷静にわたくしを観察しているこの方に・・わたくしが達したことは解ってしまったことでしょう。だからといって・・・こんな場所での淫らな振る舞いを肯定するようなことを・・・わたくしは認めるわけにはいかなかったのです。首を横に振り、彼の言葉を弱々しく否定したのです。
「だめだよ。このままだ。」 コートの襟元を整えて釦を止めようとしたわたくしの手を高梨さんが止めるのです。
「だって・・これはあなたが・・・」 ルール以外で外された1つの釦は・・・元に戻したかったのです。たった一つ残った釦はそれだけを止めているのはあまりに不自然な第五釦だったからです。
「祥子があんな喘ぎ声で強請ったからだろ」
「ちがぅ・・・」 抗い・羞恥にまみれ・・・押さえ込もうとしても漏れ出た声が・・・原因だと・・・高梨さんの深くて・甘い声が告げるのです。
「まぁ確かにたった一つ止めている釦がその位置じゃおかしいね。」
「もう・・いいでしょう。」 第三釦を止めて・・一番下の釦を外す高梨さんにわたくしはお仕置きの終わりを確認したのです。わたくしを淫らに、人目を避けた場所だとはいえ屋外で登り詰めさせたのです。もうご満足になられたことでしょう。
 
「祥子、これはお仕置きなんだよ。思い違いをするんじゃない。」 高梨さんの声は・・・優しい情人のものではなく、<ご主人様>の響きを帯びていました。
「まだ解ってないようだね。」 
「ゆるして・・」
「パンティを渡しなさい。」 屋外で、前を開けたコートに透けるスリップだけの姿の下をガーターストッキングだけしか身につけない姿になれとおっしゃるのです。そんな、ひどい・・・
「おねがい・・・」 
「ランジェリーショップで言っただろう。これ以上逆らうなら、スリップもショーツも取り上げるって。」 高梨さんのわたくしが逆らえない声が、命じるのです。
「それとも、ここでコートを取り上げようか?」 レジデンスまではまだ1/3ほど桜並木は続いていたのです。それを・・・コートの前を開けるのではなく・・・ランジェリーだけで歩くなんて。
「だめ・・」 そんなことはできません。そんなはしたない・・こと。
「もう一度言うよ。パンティをここで脱いで渡すんだ。」 
公道に通じるファサードの入り口は高梨さんの身体で塞がれていました。桜の花びらが舞い込む場所で・・・わたくしは腰をかがめてコートとスリップの裾をたくしあげると、そろ・・そろ・・・とショーツを下ろしていったのです。
左脚のヒールを、次いで右脚のヒールを抜いたのです。
「あっ・・・」 わたくしは手の中で小さく丸めてコートのポケットに仕舞おうと思っていたオーガンジーのショーツは、高梨さんに取り上げられてしまったのです。
 
「こんなに濡らして。はしたないね、祥子」 
「ぃやっ・・・」 彼の手から桜色の布を取り戻そうとしたのです。わたくしのを遮って高梨さんは一層恥ずかしく濡れたクロッチを見つめるのです。
わたくしは首輪を着けられたときから、身体を反応させてしまっていたのです。
ランジェリーショップで・・・そしてこの桜並木で・・・
久しぶりにお逢いして、友人のように話すだけだと思っていたこの午後が次第に淫らに色合いを変えて来てから・・・ずっと。
加えてキスのゲームは、パンティではとどめる事が出来ずわたくしの太ももまでもしっとりと湿らせるほどに・・・蜜を湧き出させていたのです。
「どうして今日はTバックじゃないのかな?」
「・・・知りません」 確かにTバックではありませんでした。が、薄い素材は桜色から漆黒の茂みを透けさせ・・・ハイレグのカットは鋭い角度でわたくしの腰を1/3ほどしか覆ってはくれないものでした。
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22 2006 / 05
「ん・・んぁ・・ゃぁ」 コートに覆われている腰をわたくしは無意識の内に淫らに揺らしてしまいました。
思わずしてしまった仕草に、わたくしははっとしてしまいました。
羞恥に薄く瞳を閉じたままのわたくしは、長身故に乳房に被いかぶさるようにしている高梨さんに気疲れはしないと思っていました。が・・・はしたなく乱れるわたくしを眺めながら責める彼には、しっかりと見られていたのです。
 
「スリップ越しじゃだめかい?」「いゃぁぁっ・・・」 高梨さんの指は左の乳房を包むスリップのレースをぐいと引き下ろし・・・跳ねるように飛び出した乳首を甘噛みしたのです。
「はぁぁ・・ぁぁぁ」 抑えても抑えても・・・声にかかる艶だけは・・・防ぎ様がありません。左手に持ったバッグを取り落とさない様にするのが精一杯でした。
「手のひらに収まらないくらい、はずかしい大きさのバストをしてるのに」 ちゅるぅぅ・・・ 先端を吸い上げるのです。白い乳房に五指をくいこませるほどに掴み上げ・・・乳輪までもすべて・・・一緒に・・・
「・・・ぁぁ・・」 
「こうされたくて、誰からもわかるくらいにたぷたぷと胸を揺らして、ノーブラで散歩したんだろ」 れろ・・れるん・・ 舌が昂りの側面をたっぷりの唾液を載せた舌が撫で・・・平らな先端とがつくる柔らかな角を尖らせた舌の先が繊細に這わせるのです。
「ちが・・う・・わ・・ぁぁ」
「どれどれ・・・Gカップだって。メロンくらいすっぽり包めそうだな。」 らるぅん・・・ 横目でランジェリーのサイズタグを見ながら、快感を集められた先端をゆっくりと舌がなでてゆくのです。何度も・・・なんども。
「はぁう・・・っ ぃやぁぁっ・・・」 
「白い肌まで桜色に染めて。まだ明るい昼間に屋外なのに、我慢できなかったのかい、祥子。」 言葉責めの間は右の乳首を指で・・・言葉責めの後は左の乳首に口唇をあてがって・・・途切れる事なく・・・淫媚な刺激を送り込み続けるのです。
「ち・・がぅぅ・・・のぉ・・」 聞かれでもしたら・・まるで・・わたくしが露出狂の痴女だと言わんばかりの言葉を高梨さんは羅列するのです。
 
公道を通る人がちょっと覗きこむだけで・・・見られてしまいかねない場所です。わたくしたちが何をしているかは解らなくても、ここに<居る>ことは、通りを歩く人にはわかってしまっているはずです。
抑えているとはいえ・・・行き交う車のエンジン音や街の奏でる生活音に紛れ込む・・・羞恥に満ちた淫らな言葉の羅列に気づかれたら・・・わたくしは・・あぁ。
「そうか、片一方だけじゃ満足できないのかい。仕方ないな。」 もう一つコートの釦を外すと右の肩もスリップごとはだけるのです。
「ゃぁ・・ぁぁぁぁ・・・」 布越しの愛撫で疼ききっていた小さなしこりにぬめる暖かい唇が被せられ・・・甘噛みされながら激しく舐られるのです。わたくしは身体をファサードの漆黒の大理石に預けて・・・とうとう・・軽く・・・登り詰めてしまったのです。
 
パシャ・・・・ フラッシュが閃きました。
「きれいだよ」
「・・っ・・だめ・・」 わたくしは慌てて・・かき乱された理性を・・・拾い集めたのです。襟元をかき寄せて・・・露にされていた乳房を・・再びスリップで覆ったのです。
21 2006 / 05
「あと釦は3つだね。桜は何本かな」
「あんな風になさったら・・・だめ・・で・す」
「あんな風?」
「人のいるところで・・・あんなキス」 わたくしは思い出しただけで身内を走る快感に頬を染めながら答えたのです。
「選んだのは祥子だよ。もう一つの方を選んでいたらきっともう僕の部屋に着いていたのにね。」 たしかにそうかも知れません。ただ、コートの釦を全て外して・・・歩くだけ、それも早足でもよかったわけですから。
「でも・・・」
「いいけどね、ぼくは。祥子の白い胸元を眺めながらこの道を歩いてゆけるんだから。」
「だめ・・っ」 第二釦まで開けられたコートの胸元を空いている左手で押さえたのです。
「だめだよ。手を離しなさい。スリップのレースがまるでドレスみたいできれいだよ。祥子、もっとお仕置きをされたいのか。」 そこまで言われて・・・わたくしは仕方なく押さえていた手を・・・離したのです。
 
「そろそろ次の樹だね」 その桜はオフィスビルの入り口にありました。
休日の今日、そのビルの入り口は内側にブラインドが下ろされ・・・少し入り組んだファサードが外からの人目を少しだけ遮るような構造になっていたのです。
「ここだね」 わたくしの手を引くとファサードに導いたのです
そして第三釦を外すなりコートの胸元をはだけると・・・スリップのレースの上からわたくしの乳房の先端を含んだのです。
「だめ・・・ぁぁあ・・」 サインボード替わりの黒い大理石の壁は、丁度高梨さんの身長くらいの高さでした。わたくしたちを隠しながらも、開いた上部に伸びた枝から、桜の花びらが・・・はらはらと舞い込むのです。
 
「キスをしてるだけだよ。」 再び顔を伏せられた時には、堅くそそり立った鴇色の昂りからは、驚きと共に与えられた最初の刺激の倍以上の淫楽が流れ込んできたのです。
「や・・ぁ・・・」 コートを開かれた左の肩先が冷たい大理石の壁面に触れます。なのにその冷たささえ・・・この快感から逃れる助けにはなりません。
「こんなキスを強請っている姿を見られたいのかい 祥子」 押し殺せない声を・・・あざ笑う様に高梨さんの声が胸元から響きます。
「ん・・・ぁ・・ぁぁ・・ねだって・・なんか・・なぁ・いぃぃ」 手の甲を唇に押し当てても・・敏感なGカップの乳房とその先端に加えられる刺激は・・・わたくしの声を淫らに震わせるだけでした。
「祥子が自分で選んだから僕が付き合ってるだけだろう。だからこうしてキスしてるんだ。祥子がねだっているのと同じだろう?」 まだコートに覆われている右の乳首を指先で嬲りながら・・・言葉でまでわたくしを追いつめます。
「やぁ・・ぁぁ・ちが・う・・」 高梨さんが課したお仕置きです。決してわたくしがねだったわけではないのです。抗がいの声も・・・高梨さんの乳首へのキスが羞恥と快楽に染めてゆきます。
「何を言ってる。自分でキスしてもらいやすいようにわざわざ外したんだろう、このブラ。」 わたくしのバッグの端に手を入れて・・・桜色のオーガンジーのブラを引き出すのです。
「ぁぁぁ・・・だめっ・・」 
高梨さんの唾液が繊細なオーガンジーを濡らしてゆきます。4月の外気に冷たくなる範囲は次第に広がってゆくのです。
「ゃ・・ぁ・・」 言葉嬲りの間に冷やされてますます堅くしこり立つ先端を、高梨さんの熱い唇と舌が覆い・・ねぶるのです。
繰り返される熱と冷たさは、この行為が屋外で行なわれているのだと快楽の合間にわたくしに思い知らせるのです。
20 2006 / 05
「さ、3本目だよ」 立ち止まった高梨さんは、その場でわたくしを引き寄せると・・・すぐに唇を重ねました。
「ん・・ん・・くぅ」 3本目の桜はオープンカフェの大窓のすぐ側でした。天気のよい今日は、開け放たれた窓の側に2組のカップルがお茶を楽しんでいたのです。
でも、わたくしはその姿に気づく間も与えられませんでした。
先ほどとは逆にカフェに背を向けて・・・車道に向かうように高梨さんに抱かれていたからです。
 
覆いかぶされる彼の顔の下で、わたくしは顔をあおのけて唇と舌の洗礼を受けていました。
「ん・・ぁ・・・」 ちゅ・・ぷ・・ 絡まり合う舌と舌・・交わされる唾液の淫らな音までもがカフェに聞こえてしまいそうな・・・キスです。わたくしが最初に恐れていたセックスの一部としてベッドで与えられるようなディープキスなのです。
「・・・く・・んぁ」 なのに、高梨さんの手は背中を腰に向かって這い回ることさえしないのです。愛しい宝物を抱きしめ、どうしても我慢が出来なかったとでも言う様に強く・きつくわたくしの背を抱きしめているのです。
わたくしの背では、カフェの二組のカップルがほどなくこちらに気づいたようでした。大人の2組のカップルはそれぞれに小声で囁き交わすと、一組は二人の世界に戻ってゆき・・・もう一組は固唾を飲んでわたくしたちの様子を見つめておりました。
最初は互いテーブルの上に置かれていた手がいつの間にか重ねられ・・・女性の身体は男性の肩へと・・・すこしづつしなだれかかっていたのです。
「・・ぁ・・は・・ぁぁ・・」 じゅ・・ちゅ・・ぅ・・ 舌を繰り出させられ高梨さんの唇で吸い上げられる・・・あまりに恥ずかしい行為に・・・わたくしは彼に抱かれたからだから、ふと力が抜けてしまったのです。
くずおれそうになる身体を高梨さんの腕が支え、でも唇を離してはくださらないのです。
「も・・ぉ・・・ぁぁ・・ん」 口腔の全ての粘膜を高梨さんの舌がまるで自分のものだと印を付けるかの様に・・舐り・・・撫でるのです。
ガタっ・・タっ・・・ 背後のカフェの2つの椅子が鳴る音に、わたくしは身を堅くしました。見えない背中が人のいる場所だったと初めてわかって・・・蕩けかけていた理性を取り戻したのです。
「・・だ・め・・ぇ・・」 唇の間から漏れる声に、濃厚なキスはストップされました。
と、同時に高梨さんは立ち止まったときと同じ唐突さでその場を離れるように・・わたくしの背を押したのです。忘れずに反対の手でコートの第二釦を外しながら。
 
「祥子のキスは甘いね。美味しかったよ。」
「ぃゃ・・・」 キスを解かれて歩き出す時に・・・わたくしの背後にあったのがカフェだったことをはじめて知ったのです。
それも、あの時に視界を横切ったカップルだけじゃない・・・席を立った二人もいたわけですから、それに他にも・・・それだけの人たちの目前で・・・あんなキスを。
「あの二人は、きっとこんな時間からホテルだな」 わたくしにあんなキスをしながらも周囲をも見ていたらしい高梨さんが可笑しげに告げるのです。
「僕たちのキスに当てられて、男の手が最後は彼女のスカートに潜り込みそうになっていたからな」 わたくしたちを窺っていた二人は、キスに夢中のはずのこちらに見られているとは思ってもいなかったのでしょう。
「もう そんなことになっているなら、もっと早くやめてくださればいいのに」
「この美味しい唇を離すわけがないだろう。いまでもキスしたままで歩きたいくらいだ。」 ははは 冗談ではないよ、と笑う高梨さんの眼には確かに欲望が滲んでいました。
18 2006 / 05
「いいコだ。祥子 じゃぁ行こうか」 わたくしの右手を取り高梨さんが歩き始めました。でも、ゆっくりと、風にそよぐ桜の一輪一輪を愛でるように歩いてゆきます。
何気ない風でいなくてはならないのに、わたくしは彼に仕掛けられた艶戯にすでに頬をかすかに紅潮させていたのです。どきどきとする鼓動を押さえるように、ことさらに高梨さんの腕に縋りました。
「染井吉野でも環境が違うと少しずつ花つきも違うものだね」 同じ時期に植栽されたはずの並木の3本目はとなりの樹よりも数段太い幹を持ちたわわに花を咲かせておりました。
「最初の桜だよ」 車道に背を向ける様にわたくしの背を桜に押し付けると・・・右手でわたくしの髪を払いのけて・・・首筋に・・キスをはじめたのです。
「・・やぁ キ・ス・ぅ・・」 桜の前は画廊でした。ひっそりと静まり返った店内には人影はなく、桜を描いた油彩が数点壁に飾られていました。
「キスだろう。唇にするとはひと言も言ってない」 首筋の薄い皮膚はベッドでされるような唇での愛撫が齎す快楽をわたくしの意志を裏切って・・・ダイレクトに身芯にまで届けるのです。
「・・・はぅ」 たしかにこれもキスです。でも・・昼間の路上で・・こんなこと。
「はしたない声を出すんじゃない」 耳朶を甘噛みしながら、漏れてしまおうとするわたくしの声を・・・言葉で制するのです。
「・ん・・ぁは・・」 唇を噛みしめて声を殺すわたくしの切ない表情が・・・高梨さんのがっしりとした後ろ姿とともに画廊のショーケースに映り込みます。
「眼を閉じるな」 高梨さんの大きな背に抱きしめられたわたくしの顔が・・・はらはらと花びらが舞う中に見えているのです。時折車道を車が横ぎり、向こうの歩道を歩く人が見える度・・・わたくしは身体を堅くしてしまうのです。
「もう・・ゆるして」 わたくしたちに気づいたカップルの囁き交わす姿が見えた時、身を捩って高梨さんから逃れようとしたのです。
「しかたないな」 首筋から顔を上げるとコートの第一釦を外して・・・身体を離したのです。
 
「久しぶりの祥子の肌は相変わらずいい香りだ。仄かな薔薇の香りがする。」 わたくしの肩を軽く抱く様にしてゆっくりと歩を進めてゆくのです。
「しらない・・・いじわる・・」 高梨さんの肌へのキスの快感がわたくしを最初から羞恥の淵へ突き落としたのです。
「そうして拗ねている祥子も可愛いよ。そそられるね。その肌をもって桜色に染めるまで・・・辱めたくなる。」 耳元に口を寄せて囁く高梨さんとわたくしを見れば、大人なのにいまだ熱烈なそんなカップルに見えたに違いありません。
「しないで・・・もう・・」 わたくしは瞳を潤ませて・・・高梨さんを見上げると・・・弱々しくお願いをしたのです。
10代の方達の様に路上で抱き合ったり、キスをしたり・・・そんなことはわたくしの美意識にはありません。たとえ誘われても、二人きりになれる場所までいなして・・・ようやく許すものなのです。それを、こんな公道の真ん中でなんて・・・。
次の桜にたどり着くのを少しでも遅らせたくて、気もそぞろなのに立ち並ぶショップのウィンドウを覗こうと・・・彼の腕を引くのです。
でも、いずれ3本目の桜はやってくるのです。
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