祥子の少しはしたなくていけない妄想を綴りました 大人の方だけご覧になってください
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プロフィール
HN:
祥子
年齢:
61
性別:
女性
誕生日:
1962/12/28
職業:
フリーデザイナー
趣味:
美味しい珈琲 クラシックの流れるお気に入りの喫茶店 読書 ジャズ ミュージカル お酒 声が魅力的で背の高い男性♪
自己紹介:
寂しがりやの甘えたです。
ぽちゃ、色白、黒髪のストレートロングヘア、お胸はGカップ、眼鏡をしています。真面目そうな感じだって良く言われます。
声は美人かも♪
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14 2006 / 10
望月さんのお部屋は、半年前の記憶のままでした。
地下の駐車場にセルシオを停めて、エレベーターで8階へ。
<806/Y.MOCHIZUKI>の扉を開ける望月さんの姿まで、まるでデジャヴュを見ているようでした。
「どうぞ、お上がり下さい。」 先に上がった彼が差し出したのは、上質な麻で織られたスリッパだったのです。
「ありがとう。」 お正月と違って今夜はエナメルのバックストラップパンプスでした。脚を軽く上げて、踵のストラップを落とすとわたくしは玄関を上がり、改めてパンプスと望月さんのローファーの向きを整えました。
「すみません。脱ぎっぱなしで。」
「いいえ」 わたくしを玄関に早く入れて下さるためでした。慌てて上がったとはいえ、彼の脱いだローファーは玄関にきちんと揃えられていたのですから。
改めてきちんと躾けられた望月さんの振る舞いには感心してしまいます。
「飲み物は冷たい方がいいですか?」
「ええ、ありがとうございます。でも、その前にお化粧室貸してくださいな。」
「わかりました。リビングで飲み物を用意して待ってます。」
少しだけ振り向いて、望月さんは正面のドアに入ってゆきました。
花火帰りの人で渋滞した道筋は、思ったよりも時間がかかっておりました。
シンフォニーの中でいただいた飲み物のせいもあって・・・そして半年前のこの部屋での出来事の想い出がわたくしの身体を高ぶらせていたこともあって・・・お行儀が悪いのですが着いた早々に化粧室をお借りしたのです。
それに、もう一つ理由がありました。
石塚さんの痕跡をきちんと消しておきたかったからです。
今夜の望月さんは、落ち着いた優しい風情を漂わせておりました。だからといって、このまま紳士的でい続けてくださるとは限りません。
なぜなら、望月さんはこんな姿のわたくしを前にした石塚さんが全くなにもせずに帰してくれる方ではないことを一番ご存知だったからです。
たとえなにが有った後でも、彼がもしわたくしを望んだ時に、せめて他の男性の痕跡だけは感じさせたくありませんでした。
化粧室で用をたした後、わたくしは改めてストッキングを留め直し、ハイレグのパンティから零れた白いヒップを軽く濡らしたハンカチで拭いました。
慌てて身に着けたランジェリーを、確かめてリビングへと向かったのです。
「ごめんなさい。お待たせしました。」
ソファーに座る望月さんにそう声を掛けようとした時です。
振り返った彼の向こうに、春と雨の景色が広がっていることに気付いたのです。
「す・てき・・・ね。」
半年前に、紅葉を織り出した白大島が掛かっていた衣桁には桜の友禅がありました。薄紫から濃紅までの淡いグラデーションと若葉の萌黄が大胆にせめぎあう、京の西山の景色のようでした。
もう一枚は突き当たりの壁に、雨を思わせる薄水色と白の縞にすっと立つ菖蒲を描いた絽の附け下げでした。
それぞれの足許の乱れ箱には、帯から長襦袢まで・・・絽の着物にはそれに合わせた雨コートまで用意されておりました。
「気に入っていただけましたか?」
「ええ、とっても。でも・・・」 春の桜の季節・梅雨のあやめの季節にわたくしはこの方達とお逢いする約束をしてはおりませんでした。お正月に見せられた大島とは訳が違うのです。
「祥子さんに逢えるチャンスは滅多にありませんから、お逢い出来たら着ていただきたいと思ってご用意しておいたんです。」
「それにしても・・・」 あまりに高価なものでした。華美などではなく、上質が故の美しさがそこにはありました。このクラスの和服なら銀座のママさえも垂涎ものでしょう。
地下の駐車場にセルシオを停めて、エレベーターで8階へ。
<806/Y.MOCHIZUKI>の扉を開ける望月さんの姿まで、まるでデジャヴュを見ているようでした。
「どうぞ、お上がり下さい。」 先に上がった彼が差し出したのは、上質な麻で織られたスリッパだったのです。
「ありがとう。」 お正月と違って今夜はエナメルのバックストラップパンプスでした。脚を軽く上げて、踵のストラップを落とすとわたくしは玄関を上がり、改めてパンプスと望月さんのローファーの向きを整えました。
「すみません。脱ぎっぱなしで。」
「いいえ」 わたくしを玄関に早く入れて下さるためでした。慌てて上がったとはいえ、彼の脱いだローファーは玄関にきちんと揃えられていたのですから。
改めてきちんと躾けられた望月さんの振る舞いには感心してしまいます。
「飲み物は冷たい方がいいですか?」
「ええ、ありがとうございます。でも、その前にお化粧室貸してくださいな。」
「わかりました。リビングで飲み物を用意して待ってます。」
少しだけ振り向いて、望月さんは正面のドアに入ってゆきました。
花火帰りの人で渋滞した道筋は、思ったよりも時間がかかっておりました。
シンフォニーの中でいただいた飲み物のせいもあって・・・そして半年前のこの部屋での出来事の想い出がわたくしの身体を高ぶらせていたこともあって・・・お行儀が悪いのですが着いた早々に化粧室をお借りしたのです。
それに、もう一つ理由がありました。
石塚さんの痕跡をきちんと消しておきたかったからです。
今夜の望月さんは、落ち着いた優しい風情を漂わせておりました。だからといって、このまま紳士的でい続けてくださるとは限りません。
なぜなら、望月さんはこんな姿のわたくしを前にした石塚さんが全くなにもせずに帰してくれる方ではないことを一番ご存知だったからです。
たとえなにが有った後でも、彼がもしわたくしを望んだ時に、せめて他の男性の痕跡だけは感じさせたくありませんでした。
化粧室で用をたした後、わたくしは改めてストッキングを留め直し、ハイレグのパンティから零れた白いヒップを軽く濡らしたハンカチで拭いました。
慌てて身に着けたランジェリーを、確かめてリビングへと向かったのです。
「ごめんなさい。お待たせしました。」
ソファーに座る望月さんにそう声を掛けようとした時です。
振り返った彼の向こうに、春と雨の景色が広がっていることに気付いたのです。
「す・てき・・・ね。」
半年前に、紅葉を織り出した白大島が掛かっていた衣桁には桜の友禅がありました。薄紫から濃紅までの淡いグラデーションと若葉の萌黄が大胆にせめぎあう、京の西山の景色のようでした。
もう一枚は突き当たりの壁に、雨を思わせる薄水色と白の縞にすっと立つ菖蒲を描いた絽の附け下げでした。
それぞれの足許の乱れ箱には、帯から長襦袢まで・・・絽の着物にはそれに合わせた雨コートまで用意されておりました。
「気に入っていただけましたか?」
「ええ、とっても。でも・・・」 春の桜の季節・梅雨のあやめの季節にわたくしはこの方達とお逢いする約束をしてはおりませんでした。お正月に見せられた大島とは訳が違うのです。
「祥子さんに逢えるチャンスは滅多にありませんから、お逢い出来たら着ていただきたいと思ってご用意しておいたんです。」
「それにしても・・・」 あまりに高価なものでした。華美などではなく、上質が故の美しさがそこにはありました。このクラスの和服なら銀座のママさえも垂涎ものでしょう。
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