祥子の少しはしたなくていけない妄想を綴りました 大人の方だけご覧になってください
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プロフィール
HN:
祥子
年齢:
61
性別:
女性
誕生日:
1962/12/28
職業:
フリーデザイナー
趣味:
美味しい珈琲 クラシックの流れるお気に入りの喫茶店 読書 ジャズ ミュージカル お酒 声が魅力的で背の高い男性♪
自己紹介:
寂しがりやの甘えたです。
ぽちゃ、色白、黒髪のストレートロングヘア、お胸はGカップ、眼鏡をしています。真面目そうな感じだって良く言われます。
声は美人かも♪
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21 2006 / 07
右手に池が左手に水路のある歩道は、進むほどに舞う蛍の数が増えてゆきます。夢幻・・・という言葉さえ思い浮かぶほどでした。
「飼育しているそうだが、これほどとはね。」 乱舞する光が田口さんとわたくしの周囲をとりまくのです。
「ご一緒していただいてよかったわ。1人だと、せっかくの感動を思う存分味わえないでしょう。ありがとうございます。」
「こんなに喜んでいただけてよかったです。」 田口さんのお髭の中の唇から、白い歯がにこやかに覗いていました。
「ずっと以前に穂高で見た時よりたくさん飛んでるみたいだわ。」
「穂高ですか。どなたとご一緒だったのかな。」
「ふふふ、そんなんじゃありません。学生時代の夏合宿でしたの。こんな庭園ではなくて、普通の田んぼのあぜ道でした。都会育ちだったものですから、あれほど沢山の蛍を見た事がなくて、とても嬉しかったことを覚えてます。」
蛍の時期は庭園をそぞろ歩くお客様も多い、と聞いていましたが今夜はこのひどい蒸し暑さのせいでしょうか・・・お客様の数もちらほらとしか見かけませんでした。
「夏合宿ですか。お若いころの祥子さんにもお逢いしてみたかったですね。」
「ふふふ、あのころはきっと可愛かったと思いますわ。」
「いまのほうが間違いなく魅力的でしょう。」
「お上手ね、田口さんは。」
大きな池を抜けても、左側を流れるせせらぎのせいでしょうか、蛍はまだ飛び交っておりました。わたくしが、田口さんを見つめて微笑んだところでひっつめてアップにした髪にカサッとなにかが触れたのです。
「祥子さん、動かないで。あなたの髪に蛍が止まってる。」 それが、蛍だったなんて。
「ほら、力強く光ってますよ。蛍も私の意見に賛成のようだ。
「もう、田口さんた・・っ」 蛍を驚かさないようにと田口さんを見つめたままだったわたくしの唇を・・田口さんが塞いだのです。
「ん・ん・・・っ」 エスプレッソの香りのキスは、強く・・わたくしを貪ったのです。
「・・ん・・もう・・だめですっ」 まだ周囲にいるかもしれない人をはばかって、左手で大きな彼の胸を押し返しながら、わたくしは小声で抗議したのです。
「あっ、蛍が飛んでいってしまったみたいですね」 もう、恍けて・・・田口さんたら。
「こんな悪戯をなさるからですわ。」 彼と唇を交わすのは、はじめてではありませんでした。でもこんな不意打ちを受けるとは思っていなかったのです。
「祥子さんがあんまり魅力的だからですよ。やっぱり十代のころの祥子さんよりも、いまの祥子さんの方が私は好き・・・」
バ・タ・バ・タタタタタタ・・・・ 田口さんの言葉を打ち消すほどに強い大粒の雨が突然落ちてきたのです。
「祥子さん、こっちです。」 傘も持ってはいなかったのです。ホテルの本館からはもう随分と離れておりました。わたくしは田口さんのおっしゃる方へと小走りに着いて行ったのです。
夕立でした。あっという間に雨は酷い降りになってきました。
それでも、二人は酷く濡れる前に茅葺きの建物の前にたどり着けたのです。大きく張り出した軒下にわたくしたちは避難したのです。
「ここで雨宿りしていましょう。中に入れればいいんですけどね。」
「何ですの?ここは」 激しい雨の音に、声を少し大きくしなければ田口さんに届かないほどでした。
「たしかお茶室だったと思うんだが。」 いくつかの戸をカタカタと動かしていた田口さんは、やがて一つ・・・開く戸を見つけたようでした。
「ここから入れそうです。濡れますから中へ入りましょう」 たしかに仰る通りなのです。足元の玉砂利から跳ねる雨粒は、わたくしのストッキングを酷く濡らしておりました。
「飼育しているそうだが、これほどとはね。」 乱舞する光が田口さんとわたくしの周囲をとりまくのです。
「ご一緒していただいてよかったわ。1人だと、せっかくの感動を思う存分味わえないでしょう。ありがとうございます。」
「こんなに喜んでいただけてよかったです。」 田口さんのお髭の中の唇から、白い歯がにこやかに覗いていました。
「ずっと以前に穂高で見た時よりたくさん飛んでるみたいだわ。」
「穂高ですか。どなたとご一緒だったのかな。」
「ふふふ、そんなんじゃありません。学生時代の夏合宿でしたの。こんな庭園ではなくて、普通の田んぼのあぜ道でした。都会育ちだったものですから、あれほど沢山の蛍を見た事がなくて、とても嬉しかったことを覚えてます。」
蛍の時期は庭園をそぞろ歩くお客様も多い、と聞いていましたが今夜はこのひどい蒸し暑さのせいでしょうか・・・お客様の数もちらほらとしか見かけませんでした。
「夏合宿ですか。お若いころの祥子さんにもお逢いしてみたかったですね。」
「ふふふ、あのころはきっと可愛かったと思いますわ。」
「いまのほうが間違いなく魅力的でしょう。」
「お上手ね、田口さんは。」
大きな池を抜けても、左側を流れるせせらぎのせいでしょうか、蛍はまだ飛び交っておりました。わたくしが、田口さんを見つめて微笑んだところでひっつめてアップにした髪にカサッとなにかが触れたのです。
「祥子さん、動かないで。あなたの髪に蛍が止まってる。」 それが、蛍だったなんて。
「ほら、力強く光ってますよ。蛍も私の意見に賛成のようだ。
「もう、田口さんた・・っ」 蛍を驚かさないようにと田口さんを見つめたままだったわたくしの唇を・・田口さんが塞いだのです。
「ん・ん・・・っ」 エスプレッソの香りのキスは、強く・・わたくしを貪ったのです。
「・・ん・・もう・・だめですっ」 まだ周囲にいるかもしれない人をはばかって、左手で大きな彼の胸を押し返しながら、わたくしは小声で抗議したのです。
「あっ、蛍が飛んでいってしまったみたいですね」 もう、恍けて・・・田口さんたら。
「こんな悪戯をなさるからですわ。」 彼と唇を交わすのは、はじめてではありませんでした。でもこんな不意打ちを受けるとは思っていなかったのです。
「祥子さんがあんまり魅力的だからですよ。やっぱり十代のころの祥子さんよりも、いまの祥子さんの方が私は好き・・・」
バ・タ・バ・タタタタタタ・・・・ 田口さんの言葉を打ち消すほどに強い大粒の雨が突然落ちてきたのです。
「祥子さん、こっちです。」 傘も持ってはいなかったのです。ホテルの本館からはもう随分と離れておりました。わたくしは田口さんのおっしゃる方へと小走りに着いて行ったのです。
夕立でした。あっという間に雨は酷い降りになってきました。
それでも、二人は酷く濡れる前に茅葺きの建物の前にたどり着けたのです。大きく張り出した軒下にわたくしたちは避難したのです。
「ここで雨宿りしていましょう。中に入れればいいんですけどね。」
「何ですの?ここは」 激しい雨の音に、声を少し大きくしなければ田口さんに届かないほどでした。
「たしかお茶室だったと思うんだが。」 いくつかの戸をカタカタと動かしていた田口さんは、やがて一つ・・・開く戸を見つけたようでした。
「ここから入れそうです。濡れますから中へ入りましょう」 たしかに仰る通りなのです。足元の玉砂利から跳ねる雨粒は、わたくしのストッキングを酷く濡らしておりました。
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