祥子の少しはしたなくていけない妄想を綴りました 大人の方だけご覧になってください
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プロフィール
HN:
祥子
年齢:
61
性別:
女性
誕生日:
1962/12/28
職業:
フリーデザイナー
趣味:
美味しい珈琲 クラシックの流れるお気に入りの喫茶店 読書 ジャズ ミュージカル お酒 声が魅力的で背の高い男性♪
自己紹介:
寂しがりやの甘えたです。
ぽちゃ、色白、黒髪のストレートロングヘア、お胸はGカップ、眼鏡をしています。真面目そうな感じだって良く言われます。
声は美人かも♪
ぽちゃ、色白、黒髪のストレートロングヘア、お胸はGカップ、眼鏡をしています。真面目そうな感じだって良く言われます。
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30 2006 / 07
スクリーンの中で少年を気遣う母は、自ら彼の前から姿を消し・・・それでも再び少年の元へ戻ってきてしまうのです。
そして彼女は、それまで身体を交わす事のなかったわが息子にはじめて身を任せるのです。頸動脈を切るナイフを手にして・・・。
母の亡骸を前に・・・乞われるまま両親の元に戻った少年は、一夏で両親を亡くし・・・その絶望を性衝動へとすり替えてゆくのです。
エンドロールはオフホワイトの画面にワインカラーの文字で綴られておりました。
BGMもなく流れるエンドロールに、<G-7>にいたあの方は隣の奥様に急かされて・・・席を立ってゆかれたのです。わたくしの存在にとうとう気付くこともなく。
頬を伝う涙はまだ渇いてはおりませんでした。
でももう終わりです。左に置いたバッグの中から取り出したハンカチで、目頭と頬を軽く拭っても、涙は止まってはくれなかったのです。
上映時間が遅いせいもあったのでしょう。ほとんどのお客様は、エンドロールの間に席を立ってらっしゃいました。
なのに、わたくしの右隣の男性だけは動く気配もなくスクリーンに見入ってらっしゃるようでした。
客電が点いた時、わたくしはまだ立ち上がることが出来ないでいました。
俯いたまま、2階席のお客様が通路を降りてらっしゃる足音をいくつもやり過ごしたのです。
さすがに・・・もう、立たなくてはと思った時でした。
「大丈夫ですか?」 そう声を掛けてくださったのは、右隣の男性でした。
「ごめんなさい。」 あわてて立ち上がろうとしたわたくしの肩にほっそりとした手を置かれたのです。
「いえ、ゆっくりでいいですよ。大丈夫ですか?」
「・・・はい」 そう答えたあとから・・・わたくしの眦から涙が流れていたのです。
「・・っ・・もうし・・わ・け・ございません。」 閉館時間が迫っておりました。わたくしはバッグを手にすると、男性に寄り添われながら映画館を出たのです。
「気にしないで。少しお酒でもご一緒しませんか。怪しいものではないですから。」 パンプスを履いたわたくしよりもほんの少しだけ背の高い男性。身体に触れられているわけではないのに・・・彼の優しい声にわたくしは包まれていました。
「ありがとうございます。でも、もうこんな遅い時間ですし・・」 お1人で映画にいらしているからと言って、ご家族がないわけではないでしょう。落ち着いた物腰と半白の髪は40代後半から50代になるかどうかの雰囲気を漂わせていたのです。
「君の帰りを待っている人がいるなら引き止めないよ。私は気楽な一人暮らしだからね。君が落ち着くまで一緒にいるくらい、構わない。」 涙が止まらないわたくしを目立たないファサードに立たせたままで、落ち着いてこんこんと語る様に・・・少しづつ警戒心を解いていったのです。
「初対面ですのに・・お心遣いありがとうございます。・・っく・・でも、こんなわたくしでは・・ご迷惑を・・お掛けしてしまう・・わ」
「こんな夜は1人で居るもんじゃないよ。私に任せてくれるね。」
こくん・・と頷いたわたくしの手を取ると、映画館の前の通りを走るタクシーに手を上げたのです。
そして彼女は、それまで身体を交わす事のなかったわが息子にはじめて身を任せるのです。頸動脈を切るナイフを手にして・・・。
母の亡骸を前に・・・乞われるまま両親の元に戻った少年は、一夏で両親を亡くし・・・その絶望を性衝動へとすり替えてゆくのです。
エンドロールはオフホワイトの画面にワインカラーの文字で綴られておりました。
BGMもなく流れるエンドロールに、<G-7>にいたあの方は隣の奥様に急かされて・・・席を立ってゆかれたのです。わたくしの存在にとうとう気付くこともなく。
頬を伝う涙はまだ渇いてはおりませんでした。
でももう終わりです。左に置いたバッグの中から取り出したハンカチで、目頭と頬を軽く拭っても、涙は止まってはくれなかったのです。
上映時間が遅いせいもあったのでしょう。ほとんどのお客様は、エンドロールの間に席を立ってらっしゃいました。
なのに、わたくしの右隣の男性だけは動く気配もなくスクリーンに見入ってらっしゃるようでした。
客電が点いた時、わたくしはまだ立ち上がることが出来ないでいました。
俯いたまま、2階席のお客様が通路を降りてらっしゃる足音をいくつもやり過ごしたのです。
さすがに・・・もう、立たなくてはと思った時でした。
「大丈夫ですか?」 そう声を掛けてくださったのは、右隣の男性でした。
「ごめんなさい。」 あわてて立ち上がろうとしたわたくしの肩にほっそりとした手を置かれたのです。
「いえ、ゆっくりでいいですよ。大丈夫ですか?」
「・・・はい」 そう答えたあとから・・・わたくしの眦から涙が流れていたのです。
「・・っ・・もうし・・わ・け・ございません。」 閉館時間が迫っておりました。わたくしはバッグを手にすると、男性に寄り添われながら映画館を出たのです。
「気にしないで。少しお酒でもご一緒しませんか。怪しいものではないですから。」 パンプスを履いたわたくしよりもほんの少しだけ背の高い男性。身体に触れられているわけではないのに・・・彼の優しい声にわたくしは包まれていました。
「ありがとうございます。でも、もうこんな遅い時間ですし・・」 お1人で映画にいらしているからと言って、ご家族がないわけではないでしょう。落ち着いた物腰と半白の髪は40代後半から50代になるかどうかの雰囲気を漂わせていたのです。
「君の帰りを待っている人がいるなら引き止めないよ。私は気楽な一人暮らしだからね。君が落ち着くまで一緒にいるくらい、構わない。」 涙が止まらないわたくしを目立たないファサードに立たせたままで、落ち着いてこんこんと語る様に・・・少しづつ警戒心を解いていったのです。
「初対面ですのに・・お心遣いありがとうございます。・・っく・・でも、こんなわたくしでは・・ご迷惑を・・お掛けしてしまう・・わ」
「こんな夜は1人で居るもんじゃないよ。私に任せてくれるね。」
こくん・・と頷いたわたくしの手を取ると、映画館の前の通りを走るタクシーに手を上げたのです。
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