祥子の少しはしたなくていけない妄想を綴りました 大人の方だけご覧になってください
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プロフィール
HN:
祥子
年齢:
61
性別:
女性
誕生日:
1962/12/28
職業:
フリーデザイナー
趣味:
美味しい珈琲 クラシックの流れるお気に入りの喫茶店 読書 ジャズ ミュージカル お酒 声が魅力的で背の高い男性♪
自己紹介:
寂しがりやの甘えたです。
ぽちゃ、色白、黒髪のストレートロングヘア、お胸はGカップ、眼鏡をしています。真面目そうな感じだって良く言われます。
声は美人かも♪
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13 2006 / 03
「美味しかったです ごちそうさま」 四人の男性の話題の豊富な会話を交わすうちに和のお食事も終わりになっていました
琵琶の長寿と地元の美味しいミネラルウォーターがわたくしをほろ酔い気分にさせていたのです
「今度伺った時に板長にお礼を言わなくてはね」 杯に残ったお酒を干して山崎さんは満足そうに頷いてらっしゃいました
普通の家庭でしたらここでお雑煮・・・ということになるのでしょう
でも、酒肴とお料理でわたくしたちは充分に満足していたのです
「ソファに移られてお薄でもいかがですか?」 そう望月さんがご提案くださったのを潮にわたくしたちは暖炉の前のソファーに席を移しました
チューダー調風のこの別荘に相応しくレンガづくりの暖炉がしつらえられていました 薪のはぜる音と赤々とした火が贅沢な寛ぎの時間に添えられています
平屋づくりなのですが 高い天井にはロフトが設けられ リビングの上だけ吹き抜けになった空間にはファンがゆったりと回っておりました 脚元は床暖房が施されてマイナス3度と言われる外気の冷たさを感じることもありませんでした
暖炉の隣のキャビネには山崎さんのお好みのお酒が・・・そして暖炉の上には椿と水仙がたおやかに活けてあります ほのかに薫る花の香はこの水仙のものなのでしょう BGMはモーツアルトでしょうか お食事の間からずっと クラシックが低く・優しく流されていたのです
柔らかに和洋折衷を果たしているこの空間は 4人の男性にしっくりと似合っておりました
「お待たせいたしました」
「ありがとう」 望月さんのご用意くださったのは 真っ白な肌に薄く桃色の餡が透けるはなびら餅とお薄でした
黒塗りの小盆に1人前づつ用意された器は、やはり陶あん窯製の抹茶茶碗でした
「石塚さんたら どれだけお買い求めになったんですか?」 決して安価ではないこの窯の作品を・・・それも<椿>の柄に限ってこれだけの数を見たのはわたくしも初めてだったのです
「いやぁ 憶えてないなぁ とにかく来客用にって揃えただけですからね」 石塚さんの声はあくまで暢気に添えられた黒文字で花びら餅を口に運んでいます
「こんなに沢山の作品を一度に見せていただけるなんて 眼福です」
「祥子さんに喜んでいただけただけで用意したかいがありましたよ」 リラックスしてでもお作法通りにお薄を召し上がるのです この方達はどなたも・・・そうでした 会話だけでなくきちんと躾けられたお育ちの良い方達なのでしょう
「ありがとうございます うれしいです」 望月さんが立ててくださった苦みが甘みを引き立てる抹茶も見事なものでした それに初釜の時に饗される花びら餅 時期を得た取り合わせも流石です
「僕たちにご褒美をくださいますか?」 左隣に座られた美貴さんがお茶碗をテーブルに置くとゆっくりとわたくしに向き直ります
「ご褒美?」
「ええ この花びら餅のような祥子さんを楽しませてください」
「えっ・・・」
照明がすっと・・落とされてゆきました
「ん・・・だめ・・・」 美貴さんはわたくしの肩を抱くと唇を重ねました
「ん・・ん・ん・・」 右隣の山崎さんはわたくしの身八つ口に手を差し入れて・・・着物の中に閉じ込められたGカップの乳房を捉えたのです
いつかは来ると覚悟をしていた時間が・・とうとう始まってしまったのです
「着物の祥子さんは本当にいいですね」 耳元で囁く山崎さんの声にはもう欲情が滲んでいました
つい数時間前にわたくしを犯して欲望を遂げたばかりなのに・・・その熱は全く冷めていないようでした
「胸元も足先も柔らかな腕もしなやかな絹に覆われて いつものランジェリーを一枚も付けていない身体のラインが柔らかく撓う あぁあの丸みの中が・・・そう思うだけで昂ってしまいますよ」 着物の中で山崎さんのすべすべの指に弄られた乳房の先端は堅く立ち上がってしまったのです
琵琶の長寿と地元の美味しいミネラルウォーターがわたくしをほろ酔い気分にさせていたのです
「今度伺った時に板長にお礼を言わなくてはね」 杯に残ったお酒を干して山崎さんは満足そうに頷いてらっしゃいました
普通の家庭でしたらここでお雑煮・・・ということになるのでしょう
でも、酒肴とお料理でわたくしたちは充分に満足していたのです
「ソファに移られてお薄でもいかがですか?」 そう望月さんがご提案くださったのを潮にわたくしたちは暖炉の前のソファーに席を移しました
チューダー調風のこの別荘に相応しくレンガづくりの暖炉がしつらえられていました 薪のはぜる音と赤々とした火が贅沢な寛ぎの時間に添えられています
平屋づくりなのですが 高い天井にはロフトが設けられ リビングの上だけ吹き抜けになった空間にはファンがゆったりと回っておりました 脚元は床暖房が施されてマイナス3度と言われる外気の冷たさを感じることもありませんでした
暖炉の隣のキャビネには山崎さんのお好みのお酒が・・・そして暖炉の上には椿と水仙がたおやかに活けてあります ほのかに薫る花の香はこの水仙のものなのでしょう BGMはモーツアルトでしょうか お食事の間からずっと クラシックが低く・優しく流されていたのです
柔らかに和洋折衷を果たしているこの空間は 4人の男性にしっくりと似合っておりました
「お待たせいたしました」
「ありがとう」 望月さんのご用意くださったのは 真っ白な肌に薄く桃色の餡が透けるはなびら餅とお薄でした
黒塗りの小盆に1人前づつ用意された器は、やはり陶あん窯製の抹茶茶碗でした
「石塚さんたら どれだけお買い求めになったんですか?」 決して安価ではないこの窯の作品を・・・それも<椿>の柄に限ってこれだけの数を見たのはわたくしも初めてだったのです
「いやぁ 憶えてないなぁ とにかく来客用にって揃えただけですからね」 石塚さんの声はあくまで暢気に添えられた黒文字で花びら餅を口に運んでいます
「こんなに沢山の作品を一度に見せていただけるなんて 眼福です」
「祥子さんに喜んでいただけただけで用意したかいがありましたよ」 リラックスしてでもお作法通りにお薄を召し上がるのです この方達はどなたも・・・そうでした 会話だけでなくきちんと躾けられたお育ちの良い方達なのでしょう
「ありがとうございます うれしいです」 望月さんが立ててくださった苦みが甘みを引き立てる抹茶も見事なものでした それに初釜の時に饗される花びら餅 時期を得た取り合わせも流石です
「僕たちにご褒美をくださいますか?」 左隣に座られた美貴さんがお茶碗をテーブルに置くとゆっくりとわたくしに向き直ります
「ご褒美?」
「ええ この花びら餅のような祥子さんを楽しませてください」
「えっ・・・」
照明がすっと・・落とされてゆきました
「ん・・・だめ・・・」 美貴さんはわたくしの肩を抱くと唇を重ねました
「ん・・ん・ん・・」 右隣の山崎さんはわたくしの身八つ口に手を差し入れて・・・着物の中に閉じ込められたGカップの乳房を捉えたのです
いつかは来ると覚悟をしていた時間が・・とうとう始まってしまったのです
「着物の祥子さんは本当にいいですね」 耳元で囁く山崎さんの声にはもう欲情が滲んでいました
つい数時間前にわたくしを犯して欲望を遂げたばかりなのに・・・その熱は全く冷めていないようでした
「胸元も足先も柔らかな腕もしなやかな絹に覆われて いつものランジェリーを一枚も付けていない身体のラインが柔らかく撓う あぁあの丸みの中が・・・そう思うだけで昂ってしまいますよ」 着物の中で山崎さんのすべすべの指に弄られた乳房の先端は堅く立ち上がってしまったのです
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12 2006 / 03
他愛ない会話を楽しんでいる内にお酒の用意が出来たようです
お皿と同じ椿の柄の杯が並べられました そして酒器も
「お注ぎいたしますわ」 酒器を手にとりました
「着物姿の祥子さんにお酌してもらうなんて格別ですね」 いつもなら・・祥子さんがなさることはありません・・とおっしゃる方達が、この時だけは・・・どなたも反対はなさらなかったのです
「さぁ 祥子さんも」 正面に座られた山崎さんの杯から満たし 望月さんの杯までを満たし終えた時 もう一つの酒器を持った美貴さんがわたくしにお酌をしてくださったのです
「もう夜になってしまいましたが あらためて」 この別荘のオーナーである石塚さんが乾杯の音頭を取られるようです
「祥子さんと過ごす1年に 乾杯」 「おめでとうございます」 杯の中の日本酒は・・とろりと舌を流れていったのです
「このお酒は?」 わたくしの記憶にある好きな日本酒の味だったのです
「ご存知ですか?」 ご用意になったのは美貴さんなのでしょうか にこにことわたくしをご覧になるのです
「琵琶の長寿でしょうか」
「ええ あたりです 大吟醸が手に入りましたからお持ちしてみたのです お好きなんですね」 やはり美貴さんがご用意くださったものでした
「そうなんです この花の香りが好きなんです 和食にとても合いますものね」
「祥子さんの舌は特別製だね」 石塚さんのひと言には・・何故か淫らなニュアンスが少し混じるのです
「この味がわかってしまうとは思いませんでしたよ」 それを助けてくださったのは山崎さんでした
「いえ 偶然ですわ」 まだお食事がはじまったばかりです せめてこの時間だけは美味しく楽しませていただきたいと思いました
「失礼します」 望月さんが次にお持ちくださったのはお造りでした
寒ブリとカワハギ そしてヒラメと牡丹海老に梅の花が添えられていました そして肝醤油と塩と加減醤油が用意されていたのです
とても個人宅でいただいていると思えないような美しさでした
「望月くんもゆっくりしなさい もういいのでしょう」 やはり口添えをしてくださるのは山崎さんでした
わたくしの左隣に座る望月さんに日本酒を注ぎます
「ありがとうございます」 注がれたお酒をくぃっと一気に干すのです
「望月くんの飲み方は気持ちいいね」 そう言う石塚さんもほとんど変わらないペースで召し上がっているのです
「ほんとうに美味しいわ」 極上の夕食はこうして進んでいったのです
なぜか食事中 今日のこれまでのことについては話題に上りませんでした
わたくしが身支度を済ませる間に男性の方達の間でもうお話されていたのでしょうか
望月さんは迎えに出た車のわたくしを御覧になって・・・全てを察してしまわれたようですけれど
そしてもう一つ話題に上らなかったのが<結城さん>のことでした
同じ運転手なのに望月さんは同席して控えめながら会話に加わっています
美貴さんが後継者の1人として育てているという望月さんの立場は この方達の中でも認められているのでしょう
そして結城さんはただの運転手でしかないのだと この方達の態度が物語っておりました
お皿と同じ椿の柄の杯が並べられました そして酒器も
「お注ぎいたしますわ」 酒器を手にとりました
「着物姿の祥子さんにお酌してもらうなんて格別ですね」 いつもなら・・祥子さんがなさることはありません・・とおっしゃる方達が、この時だけは・・・どなたも反対はなさらなかったのです
「さぁ 祥子さんも」 正面に座られた山崎さんの杯から満たし 望月さんの杯までを満たし終えた時 もう一つの酒器を持った美貴さんがわたくしにお酌をしてくださったのです
「もう夜になってしまいましたが あらためて」 この別荘のオーナーである石塚さんが乾杯の音頭を取られるようです
「祥子さんと過ごす1年に 乾杯」 「おめでとうございます」 杯の中の日本酒は・・とろりと舌を流れていったのです
「このお酒は?」 わたくしの記憶にある好きな日本酒の味だったのです
「ご存知ですか?」 ご用意になったのは美貴さんなのでしょうか にこにことわたくしをご覧になるのです
「琵琶の長寿でしょうか」
「ええ あたりです 大吟醸が手に入りましたからお持ちしてみたのです お好きなんですね」 やはり美貴さんがご用意くださったものでした
「そうなんです この花の香りが好きなんです 和食にとても合いますものね」
「祥子さんの舌は特別製だね」 石塚さんのひと言には・・何故か淫らなニュアンスが少し混じるのです
「この味がわかってしまうとは思いませんでしたよ」 それを助けてくださったのは山崎さんでした
「いえ 偶然ですわ」 まだお食事がはじまったばかりです せめてこの時間だけは美味しく楽しませていただきたいと思いました
「失礼します」 望月さんが次にお持ちくださったのはお造りでした
寒ブリとカワハギ そしてヒラメと牡丹海老に梅の花が添えられていました そして肝醤油と塩と加減醤油が用意されていたのです
とても個人宅でいただいていると思えないような美しさでした
「望月くんもゆっくりしなさい もういいのでしょう」 やはり口添えをしてくださるのは山崎さんでした
わたくしの左隣に座る望月さんに日本酒を注ぎます
「ありがとうございます」 注がれたお酒をくぃっと一気に干すのです
「望月くんの飲み方は気持ちいいね」 そう言う石塚さんもほとんど変わらないペースで召し上がっているのです
「ほんとうに美味しいわ」 極上の夕食はこうして進んでいったのです
なぜか食事中 今日のこれまでのことについては話題に上りませんでした
わたくしが身支度を済ませる間に男性の方達の間でもうお話されていたのでしょうか
望月さんは迎えに出た車のわたくしを御覧になって・・・全てを察してしまわれたようですけれど
そしてもう一つ話題に上らなかったのが<結城さん>のことでした
同じ運転手なのに望月さんは同席して控えめながら会話に加わっています
美貴さんが後継者の1人として育てているという望月さんの立場は この方達の中でも認められているのでしょう
そして結城さんはただの運転手でしかないのだと この方達の態度が物語っておりました
11 2006 / 03
「きれいなお料理ですわね」 テーブルに並べられたお重の蓋をあけるとそこには絵画のような和のお料理が並んでおりました 漆黒に金の南天の塗りのお重に相応しい品格さえ漂うお食事です
こんなに素晴らしいお料理・・・まさか 先に来ていたとはいえ望月さんが?
「結城くんの泊まっているホテルの和食の料理長に頼んでおいたおせちなんです」 この別荘は石塚さんの持ち物のようですがホテルのことは山崎さんがお詳しいのでしょう さりげなく教えてくださいました
「祥子さんのお眼鏡にかなってよかったです 都心の名店で修行をしてきた板長だそうで腕は確かです 味もなかなかですよ」 ほかのお二人も頷かれています
この器は石塚さんのセレクションなのでしょうか 洋のディテールの別荘なのにしっかりとした素性の良い和の器が並びます
取り皿を初めとする陶器は粉引きに大振りの椿を描いたものでした
5枚のお皿にそれぞれ別の種類の椿が描かれ・・金彩で彩られているのです
「これは土渕陶あん先生のものですか?」 わたくしの大好きな清水焼の陶芸作家の名前を口にしました この方の描く花の器は友禅の振り袖のような優雅な豪華さが漂っているのです
「ご存知でしたか」 石塚さんがにこにことされています
「ええ わたくしは桜のものをいくつかコレクションさせていただいておりますわ 絵付けが素敵ですものね 石塚さんは器の趣味がよろしいのね」
「よかった 祥子さんに気に入ってもらえて この皿はオーダーして作ってもらったものなんですよ 今夜のために」
「えっ・・・」
「僕はわりと備前のような器時肌を楽しむものか絵付けがあっても呉須だけで描かれたような伊万里が好きなんです ただ 祥子さんをお招きすると決めてあなたに似合う器があるかと考えたら無骨なものばかりで お恥ずかしいですが見当たらなくて ははは 急いで手配したんですよ」
「それでまさかオーダーなさったんですか?」 確かに、陶あん窯はオーダーを受け付けてくださいます しかしそれには・・・それなりの対価と時間が必要なはずです
「望月くんに紹介してもらって依頼したんです 今夜に間に合ってよかったですよ」 この方達はなんという手間と・・対価をこの数日のためにお掛けになるのでしょうか
そしてそれは・・・きっとこの1枚のお皿だけのことではないのです
なのにそんな気負った気配など微塵もないのです お三方ともリラックスしてゆったりと微笑んでらっしゃるのですから
「お飲物は日本酒でよろしいですか?それともシャンパンになさいますか?」 カウンターをはさんだキッチンに消えていた望月さんの声がしました
「このお料理には日本酒がいいでしょう 用意してください」 そう答えたのは美貴さんでした
「お酒もいろいろご用意なさっているの?」 一流ホテルではありません 冬山の中の個人の別荘なのです それもお話によると夏場しかほとんどお使いになってないようなのです なのに・・・
「地下に趣味でワイナリーを作ったんですよ ですから僕が好きなお酒のほとんどは東京ではなくてこちらで保管してあるんです カクテルがいいなら後でお作りしましょう」
「カクテルまで? 石塚さんがブレンダーをなさるの?」
「ええ 学生時代にバイトで憶えたんですよ ははは そんなに意外ですか」
「ごめんなさい そんなんじゃないんですけれど・・・」
「無骨に見えて石塚は器用なんですよ きっと僕たちの中でも一番」 美貴さんが困っていたわたくしをフォローしてくださいました
こんなに素晴らしいお料理・・・まさか 先に来ていたとはいえ望月さんが?
「結城くんの泊まっているホテルの和食の料理長に頼んでおいたおせちなんです」 この別荘は石塚さんの持ち物のようですがホテルのことは山崎さんがお詳しいのでしょう さりげなく教えてくださいました
「祥子さんのお眼鏡にかなってよかったです 都心の名店で修行をしてきた板長だそうで腕は確かです 味もなかなかですよ」 ほかのお二人も頷かれています
この器は石塚さんのセレクションなのでしょうか 洋のディテールの別荘なのにしっかりとした素性の良い和の器が並びます
取り皿を初めとする陶器は粉引きに大振りの椿を描いたものでした
5枚のお皿にそれぞれ別の種類の椿が描かれ・・金彩で彩られているのです
「これは土渕陶あん先生のものですか?」 わたくしの大好きな清水焼の陶芸作家の名前を口にしました この方の描く花の器は友禅の振り袖のような優雅な豪華さが漂っているのです
「ご存知でしたか」 石塚さんがにこにことされています
「ええ わたくしは桜のものをいくつかコレクションさせていただいておりますわ 絵付けが素敵ですものね 石塚さんは器の趣味がよろしいのね」
「よかった 祥子さんに気に入ってもらえて この皿はオーダーして作ってもらったものなんですよ 今夜のために」
「えっ・・・」
「僕はわりと備前のような器時肌を楽しむものか絵付けがあっても呉須だけで描かれたような伊万里が好きなんです ただ 祥子さんをお招きすると決めてあなたに似合う器があるかと考えたら無骨なものばかりで お恥ずかしいですが見当たらなくて ははは 急いで手配したんですよ」
「それでまさかオーダーなさったんですか?」 確かに、陶あん窯はオーダーを受け付けてくださいます しかしそれには・・・それなりの対価と時間が必要なはずです
「望月くんに紹介してもらって依頼したんです 今夜に間に合ってよかったですよ」 この方達はなんという手間と・・対価をこの数日のためにお掛けになるのでしょうか
そしてそれは・・・きっとこの1枚のお皿だけのことではないのです
なのにそんな気負った気配など微塵もないのです お三方ともリラックスしてゆったりと微笑んでらっしゃるのですから
「お飲物は日本酒でよろしいですか?それともシャンパンになさいますか?」 カウンターをはさんだキッチンに消えていた望月さんの声がしました
「このお料理には日本酒がいいでしょう 用意してください」 そう答えたのは美貴さんでした
「お酒もいろいろご用意なさっているの?」 一流ホテルではありません 冬山の中の個人の別荘なのです それもお話によると夏場しかほとんどお使いになってないようなのです なのに・・・
「地下に趣味でワイナリーを作ったんですよ ですから僕が好きなお酒のほとんどは東京ではなくてこちらで保管してあるんです カクテルがいいなら後でお作りしましょう」
「カクテルまで? 石塚さんがブレンダーをなさるの?」
「ええ 学生時代にバイトで憶えたんですよ ははは そんなに意外ですか」
「ごめんなさい そんなんじゃないんですけれど・・・」
「無骨に見えて石塚は器用なんですよ きっと僕たちの中でも一番」 美貴さんが困っていたわたくしをフォローしてくださいました
08 2006 / 03
「あぁ綺麗です 祥子さん」 山崎さんの声と共に着物姿の3人の男性が暖炉の前のソファーから立ち上がりました
お三方とも大島のアンサンブルをお召しでした
「着物姿がいいと美貴から聞いていましたが 想像以上ですね」 がっしりとした体躯がこっくりとした渋い茶が石塚さんにとてもお似合いでした
「祥子さんの白い肌には濃い色の着物がいいと思ってましたが こんな白地の着物もいい」 美貴さんはいつもお召しになっているスーツと同じ深いグレーのお着物でした
「昼間のカジュアルな姿とは格段の違いです 普段から着物を着る機会があるのですか?」 山崎さんは藍を思わせる濃い紺色です
「いえ 普段というほど頻繁なわけではありませんわ お茶席の時とたまにお芝居の時とくらいでしょうか」
「やはりお茶をなさっているのですね 日舞も?」
「いいえ日舞なんてとんでもない そんな嗜みはありません 歌舞伎を見せていただくくらいです」 それほ着物の着こなしに自信があるわけではありません 望月さんが用意してくださった上質な絹がしっとりと肌になじんでいる分・・・そう見えたのでしょう
美貴さんをはじめとした4人の男性の着こなしも流石でした 同系色で合わせた帯と濃色の足袋がシックな大人の装いを際立たせたのです
丈の長い男羽織とたっぷりとした羽織りの房紐は 望月さんがご用意されたのであろう着物の上質さを物語っておりました
「あの 結城さんはどうなさったの?」 あの小柄でボーイッシュな寡黙な女性運転手さんのお姿が見えませんでした
この後のことを考えるとここに彼女までが共に過ごすことは・・・とてもできませんでした
でも、ここまで雪道を運転してきてくださったのです せめてお食事だけはご一緒になさるとばかり思っていました
「結城くんにはホテルを用意してあるんです 明日僕たちを迎えにくるまで快適なホテルライフを楽しめる様にしてあります もちろん美味しい食事とスキーのリフト券付きでね」 美貴さんがそう説明してくださいました
「そうなのですか」 お正月を独りで過ごす寂しさを彼女に味合わせてしまった申し訳なさと・・・これ以上同性に恥ずかしい姿をみせることのない安堵が同時に訪れたのです
「優しいんですね 祥子さんは」 山崎さんはわたくしの横顔に浮かぶ表情に気づいてしまったのでしょう
「いえ そんな・・・」
「それとも 結城くんがいないと燃えないのかな 祥子さんは」
「そんなのじゃありませんわ」 冗談ともつかぬ石塚さんの口調にわたくしは大人気も無く即座に反論をしてしまったのです 側にいる望月さんに車の中での痴戯をいまは知られたくありませんでした
「立ち話もなんだね 食事にしよう」 美貴さんが助け舟のようにわたくしの手を取りソファーの向こうのダイニングテーブルへと連れて行ってくださったのです
美しく整えられたおせち料理は6人掛けのダイニングテーブルに用意されていました
椅子を引いて美貴さんがわたくしを座らせてくださいました
「あら このグラス」 テーブルに用意されたバカラのグラスセットの中で その席だけには椿をアクリルで描き出したベネチアングラスのワイングラスが置いてあったのです
「さきほど見かけたので手に入れたんですよ こちらのグラスはいいものだけれど祥子さんには無骨でしょう まさか着物の柄と同じモチーフだとは思わなかった」 オペラの椿姫を彷彿とさせる薔薇のような紅白の椿の花が金彩とともに描かれた美しく華奢なグラスでした
「ありがとうございます うれしいわ」 わたくしを記念館の展示室で犯すかのように荒々しく愛したあとに手に入れてくださったのに・・・はんなりと美しく優しいフォルムのグラスでした
わたくしの正面には山崎さんと石塚さんが コーナーを挟んだ左側には望月さんが・・・そしてわたくしの右手には美貴さんがお掛けになったのです
お三方とも大島のアンサンブルをお召しでした
「着物姿がいいと美貴から聞いていましたが 想像以上ですね」 がっしりとした体躯がこっくりとした渋い茶が石塚さんにとてもお似合いでした
「祥子さんの白い肌には濃い色の着物がいいと思ってましたが こんな白地の着物もいい」 美貴さんはいつもお召しになっているスーツと同じ深いグレーのお着物でした
「昼間のカジュアルな姿とは格段の違いです 普段から着物を着る機会があるのですか?」 山崎さんは藍を思わせる濃い紺色です
「いえ 普段というほど頻繁なわけではありませんわ お茶席の時とたまにお芝居の時とくらいでしょうか」
「やはりお茶をなさっているのですね 日舞も?」
「いいえ日舞なんてとんでもない そんな嗜みはありません 歌舞伎を見せていただくくらいです」 それほ着物の着こなしに自信があるわけではありません 望月さんが用意してくださった上質な絹がしっとりと肌になじんでいる分・・・そう見えたのでしょう
美貴さんをはじめとした4人の男性の着こなしも流石でした 同系色で合わせた帯と濃色の足袋がシックな大人の装いを際立たせたのです
丈の長い男羽織とたっぷりとした羽織りの房紐は 望月さんがご用意されたのであろう着物の上質さを物語っておりました
「あの 結城さんはどうなさったの?」 あの小柄でボーイッシュな寡黙な女性運転手さんのお姿が見えませんでした
この後のことを考えるとここに彼女までが共に過ごすことは・・・とてもできませんでした
でも、ここまで雪道を運転してきてくださったのです せめてお食事だけはご一緒になさるとばかり思っていました
「結城くんにはホテルを用意してあるんです 明日僕たちを迎えにくるまで快適なホテルライフを楽しめる様にしてあります もちろん美味しい食事とスキーのリフト券付きでね」 美貴さんがそう説明してくださいました
「そうなのですか」 お正月を独りで過ごす寂しさを彼女に味合わせてしまった申し訳なさと・・・これ以上同性に恥ずかしい姿をみせることのない安堵が同時に訪れたのです
「優しいんですね 祥子さんは」 山崎さんはわたくしの横顔に浮かぶ表情に気づいてしまったのでしょう
「いえ そんな・・・」
「それとも 結城くんがいないと燃えないのかな 祥子さんは」
「そんなのじゃありませんわ」 冗談ともつかぬ石塚さんの口調にわたくしは大人気も無く即座に反論をしてしまったのです 側にいる望月さんに車の中での痴戯をいまは知られたくありませんでした
「立ち話もなんだね 食事にしよう」 美貴さんが助け舟のようにわたくしの手を取りソファーの向こうのダイニングテーブルへと連れて行ってくださったのです
美しく整えられたおせち料理は6人掛けのダイニングテーブルに用意されていました
椅子を引いて美貴さんがわたくしを座らせてくださいました
「あら このグラス」 テーブルに用意されたバカラのグラスセットの中で その席だけには椿をアクリルで描き出したベネチアングラスのワイングラスが置いてあったのです
「さきほど見かけたので手に入れたんですよ こちらのグラスはいいものだけれど祥子さんには無骨でしょう まさか着物の柄と同じモチーフだとは思わなかった」 オペラの椿姫を彷彿とさせる薔薇のような紅白の椿の花が金彩とともに描かれた美しく華奢なグラスでした
「ありがとうございます うれしいわ」 わたくしを記念館の展示室で犯すかのように荒々しく愛したあとに手に入れてくださったのに・・・はんなりと美しく優しいフォルムのグラスでした
わたくしの正面には山崎さんと石塚さんが コーナーを挟んだ左側には望月さんが・・・そしてわたくしの右手には美貴さんがお掛けになったのです
07 2006 / 03
襟元の雪輪とやわらかく・淡く描かれた淡雪が見事に調和し・・・淫楽にまみれた時間にやつれたわたくしの顔さえも明るくみせてくれていました
「そう言っていただけるとほっとします」 襟元を整え・腰を決め・2本の紐で瞬く間に着付けてゆくのです
綺麗に抜けたうなじ・・・上品に合わせられた襟元 箱根の時と同じ品があるのに艶やかな着付けでした
裾から袖に描かれた紅侘助が白い雪の世界に・・・はっとするほどの彩りを加えているのです そして花のそばにきっかりと描かれた常緑の葉が清冽な美しさを際立たせます
「お食事もありますからあまり苦しくないように着付けさせていただきます」 そういって袋帯の手をわたくしの左肩に預けるのです
「お願いします」 半折りにした帯の手を押さえました
金箔のたっぷりとした袋帯に帯板を挟み込み胸高に二巻きし 後で手とたれを結びます
「苦しくはありませんか?」 望月さんはわたくしの真後ろに立ち いまはもう鏡越しにわたくしに語りかけるのです
「ええ大丈夫です」 しっかりと巻かれ結ばれていても不思議と不快な圧迫感がないのです 祇園で男衆さんから習ったという彼の着付けは・・・盛装になるほど際立つ見事さでした
「これをお願いします 仮結びでかまいません」 背後から渡されたのは帯枕を包んだ深緑の帯揚げでした 金の松葉を散らしたシックなものです
「はい」 わたくしはきゅっとひと結びし・・・かるく片蝶に止めました
「帯締めをおねがいします」 丸ぐけの帯締めが後から渡されました しっかりと花結びをして房が上に向く様に左右の脇に挟み込みます
お太鼓の形を整えた望月さんがわたくしの前にいらっしゃいました
ただ一つ仮結びされていた帯揚げをきゅっと結ぶと・・・帯の中に入れて・・今夜のわたくしの着付けが終わったのです
「いかがですか?」 望月さんがわたくしの背を鏡の方に向けました
「素敵だわ・・・」 定番のお太鼓結びなのに・・・その着物は帯を加えられたことで格段に華やかな装いに変わっていました
髪に刺されたかんざしの椿さえもまるで着物から抜け出した様なのです
「お綺麗です 祥子様には花の柄が本当に良くお似合いになります」
「ありがとうございます こんなに素晴らしいお着物 うれしいわ」 わたくしを見つめる望月さんの瞳には別荘で迎えてくれたときには見られなかった喜びの表情が溢れていたのです
そして・・・彼なりの控えめで誠実な欲望さえ
「祥子様 私にご褒美をいただけませんか?」 これから起こるであろう時間が二人の脳裏をよぎりました
わたくしは・・多分明日の朝まで・・・三人の男性に嬲られつづけることになるのです
「ええ これでよろしいの?」 望月さんの方へ向き直り・・・わたくしから口づけをしたのです 少しでも穢れる前に・・・こんな素晴らしいプレゼントを用意してくれた彼にわたくしを感じてほしかったのです
「んぁ・・っぅ」 彼の口づけは濃厚なものでした
扉の向こうには主である美貴さんをはじめとしたお三方がリビングに寛いでいるはずです 主とそのお仲間の想い人とのディープキス
まるで秘めた二人きりの時を彼らには渡さないと・・・全て貪るような激しさでした
「ありがとうございます 祥子様」 名残惜しげに身体を離すと耳元に熱い吐息とともに望月さんの囁きが届いたのです
そして彼との戯れが・・・わたくしのさきほど清めたばかりの身体をまたはしたなく潤わせてしまったのです
「お食事が用意してあります 参りましょう」 たとう紙をたたみ重ねると 望月さんはリビングへつながるドアを開けたのです
「そう言っていただけるとほっとします」 襟元を整え・腰を決め・2本の紐で瞬く間に着付けてゆくのです
綺麗に抜けたうなじ・・・上品に合わせられた襟元 箱根の時と同じ品があるのに艶やかな着付けでした
裾から袖に描かれた紅侘助が白い雪の世界に・・・はっとするほどの彩りを加えているのです そして花のそばにきっかりと描かれた常緑の葉が清冽な美しさを際立たせます
「お食事もありますからあまり苦しくないように着付けさせていただきます」 そういって袋帯の手をわたくしの左肩に預けるのです
「お願いします」 半折りにした帯の手を押さえました
金箔のたっぷりとした袋帯に帯板を挟み込み胸高に二巻きし 後で手とたれを結びます
「苦しくはありませんか?」 望月さんはわたくしの真後ろに立ち いまはもう鏡越しにわたくしに語りかけるのです
「ええ大丈夫です」 しっかりと巻かれ結ばれていても不思議と不快な圧迫感がないのです 祇園で男衆さんから習ったという彼の着付けは・・・盛装になるほど際立つ見事さでした
「これをお願いします 仮結びでかまいません」 背後から渡されたのは帯枕を包んだ深緑の帯揚げでした 金の松葉を散らしたシックなものです
「はい」 わたくしはきゅっとひと結びし・・・かるく片蝶に止めました
「帯締めをおねがいします」 丸ぐけの帯締めが後から渡されました しっかりと花結びをして房が上に向く様に左右の脇に挟み込みます
お太鼓の形を整えた望月さんがわたくしの前にいらっしゃいました
ただ一つ仮結びされていた帯揚げをきゅっと結ぶと・・・帯の中に入れて・・今夜のわたくしの着付けが終わったのです
「いかがですか?」 望月さんがわたくしの背を鏡の方に向けました
「素敵だわ・・・」 定番のお太鼓結びなのに・・・その着物は帯を加えられたことで格段に華やかな装いに変わっていました
髪に刺されたかんざしの椿さえもまるで着物から抜け出した様なのです
「お綺麗です 祥子様には花の柄が本当に良くお似合いになります」
「ありがとうございます こんなに素晴らしいお着物 うれしいわ」 わたくしを見つめる望月さんの瞳には別荘で迎えてくれたときには見られなかった喜びの表情が溢れていたのです
そして・・・彼なりの控えめで誠実な欲望さえ
「祥子様 私にご褒美をいただけませんか?」 これから起こるであろう時間が二人の脳裏をよぎりました
わたくしは・・多分明日の朝まで・・・三人の男性に嬲られつづけることになるのです
「ええ これでよろしいの?」 望月さんの方へ向き直り・・・わたくしから口づけをしたのです 少しでも穢れる前に・・・こんな素晴らしいプレゼントを用意してくれた彼にわたくしを感じてほしかったのです
「んぁ・・っぅ」 彼の口づけは濃厚なものでした
扉の向こうには主である美貴さんをはじめとしたお三方がリビングに寛いでいるはずです 主とそのお仲間の想い人とのディープキス
まるで秘めた二人きりの時を彼らには渡さないと・・・全て貪るような激しさでした
「ありがとうございます 祥子様」 名残惜しげに身体を離すと耳元に熱い吐息とともに望月さんの囁きが届いたのです
そして彼との戯れが・・・わたくしのさきほど清めたばかりの身体をまたはしたなく潤わせてしまったのです
「お食事が用意してあります 参りましょう」 たとう紙をたたみ重ねると 望月さんはリビングへつながるドアを開けたのです