祥子の少しはしたなくていけない妄想を綴りました 大人の方だけご覧になってください
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プロフィール
HN:
祥子
年齢:
61
性別:
女性
誕生日:
1962/12/28
職業:
フリーデザイナー
趣味:
美味しい珈琲 クラシックの流れるお気に入りの喫茶店 読書 ジャズ ミュージカル お酒 声が魅力的で背の高い男性♪
自己紹介:
寂しがりやの甘えたです。
ぽちゃ、色白、黒髪のストレートロングヘア、お胸はGカップ、眼鏡をしています。真面目そうな感じだって良く言われます。
声は美人かも♪
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17 2006 / 09
「そろそろまいりましょうか。」 朝食のテーブルを片付け終えた望月さんが、暖炉の前のソファーでお三方と話していたわたくしの背後から声をかけてくださいました。
「多分軽井沢までは凍っていると思う。気を付けていってくれ。」
「はい」 別荘の主の石塚さんは幾度か冬にいらした経験からでしょう、そんなふうに望月さんに声を掛けてらっしゃいました。
「暖かくしていってくださいね。」
「ありがとうございます。」 柔らかな革がふくらはぎをぴったりと覆う黒のロングブーツのファスナーを引き上げたわたくしの肩に、ヌートリアのショートコートを掛けてくださったのは、山崎さんでした。
「よろしく頼む。」
「はい、畏まりました。」 滑らない様にと手をかしてくださった望月さんは、美貴さんの声に頼もしく答えると同時にわたくしの手をほんの少しですが力を入れて握りしめたのです。
安心してください、大丈夫ですから・・・とでも言う様に。
まだ結城さんとレンジローバーは別荘には来ておりませんでした。
最初に車を止めてくださったテラス側ではなくて、玄関の正面に黒のセルシオは暖気を済ませて停まっていたのです。
「寒いから、みなさんはお部屋にいらしてくださいな。」
コートも羽織らずにシャツとセーターといった出で立ちで、3人の男性はお見送りにいらしてくださいました。
「や、大丈夫だよ。今朝は日差しがあるからね。」 ご自身の微笑みが明るい太陽のような石塚さんが一足先にセルシオにたどりつくと、リアドアを開けてくださったのです。
「ありがとうございます。」 革のリアシートに腰を下ろしたわたくしから手を解くと、望月さんは運転席に向かいました。
せっかく暖かくしてくださっている車内でしたが、わたくしはパワーウインドウを下げたのです。
「また、東京でお逢いしましょう。」
「楽しみにしてますよ、いつでもあの店にいらしてください。」
「今度は東京で。」
口々に3人がおっしゃるしばしの別れの言葉と握手に、わたくしは思いがけなく過ごせた年末・年始のお休みのことをあらためて嬉しく思い出していたのです。
まいります。運転席から望月さんの声がいたしました。ルームミラーでわたくしにそろそろ・・・という視線を送ってらっしゃいます。
「それでは、失礼します。」
キッ・・ サイドブレーキを戻すと同時に柔らかく踏み込まれたアクセルを合図に、わたくしは開いた窓からひらひらと手を振って、雪の別荘と3人の男性にお別れをしたのでした。
「ごめんなさい、せっかく車の中を暖めておいてくださったのに。寒くなっちゃったわね。」 パワーウインドウを上げて、わたくしは羽織っていたコートを脱ぎました。寒いというほどではなかったのですが、ニット越しに肌に触れる空気はほんの少し冷たかったのです。
石塚さんがおっしゃったように道は凍結しておりました。セルシオの車重がかかるたびパシっ・・・と軽く氷が割れる音がいたします。
「いいえ、お気になさらないでください。コートが暑い様でしたらそちらにご用意したストールをお使いください。」 望月さんは慎重に・確実に運転をこなしながら、わたくしを気遣ってくれるのです。
「ありがとう。遠慮なく使わせていただきます。運転は大変でしょう。わたくしは大丈夫ですから。」
「恐れ入ります。」 ルームミラー越しの望月さんの眼が柔らかく笑った様でした。
低く掛かっていたフルートを中心としたクラシックのインスツル・メンタルのボリュームをほんの少しだけ上げると、彼は運転に集中しはじめたようでした。
「多分軽井沢までは凍っていると思う。気を付けていってくれ。」
「はい」 別荘の主の石塚さんは幾度か冬にいらした経験からでしょう、そんなふうに望月さんに声を掛けてらっしゃいました。
「暖かくしていってくださいね。」
「ありがとうございます。」 柔らかな革がふくらはぎをぴったりと覆う黒のロングブーツのファスナーを引き上げたわたくしの肩に、ヌートリアのショートコートを掛けてくださったのは、山崎さんでした。
「よろしく頼む。」
「はい、畏まりました。」 滑らない様にと手をかしてくださった望月さんは、美貴さんの声に頼もしく答えると同時にわたくしの手をほんの少しですが力を入れて握りしめたのです。
安心してください、大丈夫ですから・・・とでも言う様に。
まだ結城さんとレンジローバーは別荘には来ておりませんでした。
最初に車を止めてくださったテラス側ではなくて、玄関の正面に黒のセルシオは暖気を済ませて停まっていたのです。
「寒いから、みなさんはお部屋にいらしてくださいな。」
コートも羽織らずにシャツとセーターといった出で立ちで、3人の男性はお見送りにいらしてくださいました。
「や、大丈夫だよ。今朝は日差しがあるからね。」 ご自身の微笑みが明るい太陽のような石塚さんが一足先にセルシオにたどりつくと、リアドアを開けてくださったのです。
「ありがとうございます。」 革のリアシートに腰を下ろしたわたくしから手を解くと、望月さんは運転席に向かいました。
せっかく暖かくしてくださっている車内でしたが、わたくしはパワーウインドウを下げたのです。
「また、東京でお逢いしましょう。」
「楽しみにしてますよ、いつでもあの店にいらしてください。」
「今度は東京で。」
口々に3人がおっしゃるしばしの別れの言葉と握手に、わたくしは思いがけなく過ごせた年末・年始のお休みのことをあらためて嬉しく思い出していたのです。
まいります。運転席から望月さんの声がいたしました。ルームミラーでわたくしにそろそろ・・・という視線を送ってらっしゃいます。
「それでは、失礼します。」
キッ・・ サイドブレーキを戻すと同時に柔らかく踏み込まれたアクセルを合図に、わたくしは開いた窓からひらひらと手を振って、雪の別荘と3人の男性にお別れをしたのでした。
「ごめんなさい、せっかく車の中を暖めておいてくださったのに。寒くなっちゃったわね。」 パワーウインドウを上げて、わたくしは羽織っていたコートを脱ぎました。寒いというほどではなかったのですが、ニット越しに肌に触れる空気はほんの少し冷たかったのです。
石塚さんがおっしゃったように道は凍結しておりました。セルシオの車重がかかるたびパシっ・・・と軽く氷が割れる音がいたします。
「いいえ、お気になさらないでください。コートが暑い様でしたらそちらにご用意したストールをお使いください。」 望月さんは慎重に・確実に運転をこなしながら、わたくしを気遣ってくれるのです。
「ありがとう。遠慮なく使わせていただきます。運転は大変でしょう。わたくしは大丈夫ですから。」
「恐れ入ります。」 ルームミラー越しの望月さんの眼が柔らかく笑った様でした。
低く掛かっていたフルートを中心としたクラシックのインスツル・メンタルのボリュームをほんの少しだけ上げると、彼は運転に集中しはじめたようでした。
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