祥子の少しはしたなくていけない妄想を綴りました 大人の方だけご覧になってください
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プロフィール
HN:
祥子
年齢:
61
性別:
女性
誕生日:
1962/12/28
職業:
フリーデザイナー
趣味:
美味しい珈琲 クラシックの流れるお気に入りの喫茶店 読書 ジャズ ミュージカル お酒 声が魅力的で背の高い男性♪
自己紹介:
寂しがりやの甘えたです。
ぽちゃ、色白、黒髪のストレートロングヘア、お胸はGカップ、眼鏡をしています。真面目そうな感じだって良く言われます。
声は美人かも♪
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09 2007 / 01
大晦日の午前11時21分。
わたくしは、大きめの荷物を1つ持って武蔵五日市駅の南口に降り立ちました。
年末年始を一緒に過ごそうとご連絡くださった方との待ち合わせのためでした。
最初は都内までわたくしを迎えに来るとおっしゃった方に、中央道の渋滞のなかわざわざお越しいただくまではないと、ここでの待ち合わせをすることに決めたのです。
お約束は11時30分。
まだ新しい感じなのに手書きの駅名看板・レンガづくりのような駅舎がどこかほっとさせる印象を持った駅でした。
南口前のロータリーは、バスやタクシーがぽつりぽつりと・・・左手の奥にある駐車スペースには、帰省する家族を迎えるためでしょうか、何台かの車が停まっておりました。
待ち合わせまで、あと数分。ロータリーを見回しても、心当たりの車などありません。当たり前です。わたくしはどんな車が迎えにくるのか・・・何一つ聞いていなかったのですから。
駅前を吹く風は、暖冬だと言われている東京にあって、山の厳しい冷たさを感じさせるものでした。そう、今年のお正月に訪れた雪の別荘の空気感に似ている・・といえば言えたでしょうか。
1枚革のリバーシブルになったミンクのロングコートの襟を掻き合わせたところで、クラクションが2つ鳴らされて、ミラノレッドのパジェロが眼の前に停まったのです。
「すまない。待たせたかな。」
「いいえ、まだお時間の前ですもの。お手数をお掛けします。」
わたくしが逆らう事のできない、深くて豊かな声は・・・桜の時期からなにも変わっていらっしゃいませんでした。
「あの、荷物は後ろに入れてもいいですか?」
「ああ、そうしてくれ。」
いつものお仕事用のバンは助手さんに運転させている高梨さんが、きっちりとシートベルトを締めて、パジェロの革のシートに収まってらっしゃいます。
わたくしはショートボディのリアドアを開けて、手にしたバッグをリアシートに置き、それから助手席に改めて座りました。
当たり前のようにシートベルトを締めるわたくしを確かめてから、ゆっくりと車を発進させます。
パジェロは駅前のロータリーを右へ、真っすぐに進んでゆきました。
「お元気そうでよかったわ。お言葉に甘えてここまで来てしまいました。」
「うれしいよ。祥子さんとこうして一緒に過ごせるなんて。」
「わたくしの方こそ。こちらは高梨さんの別荘なの?」
「ははは、そんなに優雅なもんじゃないよ。そうだね、どちらかといえば、本宅だ。」
「本宅?」
眼の前を流れる標識には<檜原街道>という文字が見えました。
警察署を過ぎ住宅街を抜けてゆくのですが、道の先には杉の木に覆われた山がそびえているのです。
「祥子さんとは、いつも六本木のアトリエでばかり逢っているからね。ここは、本当の自宅になるんだ。祖父から譲られた土地でね、気に入っている。だけど仕事にはあまりに不便だから、六本木にいることも多くてね。」
「そうでしたの。ご両親もこちらに?」
「いや、いまは弟夫婦と福岡で暮らしている。もうこの年齢で里帰りでもないからね。それに年があければまたすぐに海外生活だ。だから毎年正月はここで過ごしているんだよ。」
「去年もあの第九の後?」
「そう、祥子さんが帰ったあとここに戻ってきた。」
<本宿>と書かれた信号の手前には、大きな檜原村役場の建物と左手に曾ての本陣にあたるのでしょうか・・・立派な和風の建物がありました。
わたくしは、大きめの荷物を1つ持って武蔵五日市駅の南口に降り立ちました。
年末年始を一緒に過ごそうとご連絡くださった方との待ち合わせのためでした。
最初は都内までわたくしを迎えに来るとおっしゃった方に、中央道の渋滞のなかわざわざお越しいただくまではないと、ここでの待ち合わせをすることに決めたのです。
お約束は11時30分。
まだ新しい感じなのに手書きの駅名看板・レンガづくりのような駅舎がどこかほっとさせる印象を持った駅でした。
南口前のロータリーは、バスやタクシーがぽつりぽつりと・・・左手の奥にある駐車スペースには、帰省する家族を迎えるためでしょうか、何台かの車が停まっておりました。
待ち合わせまで、あと数分。ロータリーを見回しても、心当たりの車などありません。当たり前です。わたくしはどんな車が迎えにくるのか・・・何一つ聞いていなかったのですから。
駅前を吹く風は、暖冬だと言われている東京にあって、山の厳しい冷たさを感じさせるものでした。そう、今年のお正月に訪れた雪の別荘の空気感に似ている・・といえば言えたでしょうか。
1枚革のリバーシブルになったミンクのロングコートの襟を掻き合わせたところで、クラクションが2つ鳴らされて、ミラノレッドのパジェロが眼の前に停まったのです。
「すまない。待たせたかな。」
「いいえ、まだお時間の前ですもの。お手数をお掛けします。」
わたくしが逆らう事のできない、深くて豊かな声は・・・桜の時期からなにも変わっていらっしゃいませんでした。
「あの、荷物は後ろに入れてもいいですか?」
「ああ、そうしてくれ。」
いつものお仕事用のバンは助手さんに運転させている高梨さんが、きっちりとシートベルトを締めて、パジェロの革のシートに収まってらっしゃいます。
わたくしはショートボディのリアドアを開けて、手にしたバッグをリアシートに置き、それから助手席に改めて座りました。
当たり前のようにシートベルトを締めるわたくしを確かめてから、ゆっくりと車を発進させます。
パジェロは駅前のロータリーを右へ、真っすぐに進んでゆきました。
「お元気そうでよかったわ。お言葉に甘えてここまで来てしまいました。」
「うれしいよ。祥子さんとこうして一緒に過ごせるなんて。」
「わたくしの方こそ。こちらは高梨さんの別荘なの?」
「ははは、そんなに優雅なもんじゃないよ。そうだね、どちらかといえば、本宅だ。」
「本宅?」
眼の前を流れる標識には<檜原街道>という文字が見えました。
警察署を過ぎ住宅街を抜けてゆくのですが、道の先には杉の木に覆われた山がそびえているのです。
「祥子さんとは、いつも六本木のアトリエでばかり逢っているからね。ここは、本当の自宅になるんだ。祖父から譲られた土地でね、気に入っている。だけど仕事にはあまりに不便だから、六本木にいることも多くてね。」
「そうでしたの。ご両親もこちらに?」
「いや、いまは弟夫婦と福岡で暮らしている。もうこの年齢で里帰りでもないからね。それに年があければまたすぐに海外生活だ。だから毎年正月はここで過ごしているんだよ。」
「去年もあの第九の後?」
「そう、祥子さんが帰ったあとここに戻ってきた。」
<本宿>と書かれた信号の手前には、大きな檜原村役場の建物と左手に曾ての本陣にあたるのでしょうか・・・立派な和風の建物がありました。
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