祥子の少しはしたなくていけない妄想を綴りました 大人の方だけご覧になってください
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こちらのブログは、2005年8月24日にスタートした、<msn淑やかな彩>の継続ブログとなります。
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プロフィール
HN:
祥子
年齢:
61
性別:
女性
誕生日:
1962/12/28
職業:
フリーデザイナー
趣味:
美味しい珈琲 クラシックの流れるお気に入りの喫茶店 読書 ジャズ ミュージカル お酒 声が魅力的で背の高い男性♪
自己紹介:
寂しがりやの甘えたです。
ぽちゃ、色白、黒髪のストレートロングヘア、お胸はGカップ、眼鏡をしています。真面目そうな感じだって良く言われます。
声は美人かも♪
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24 2007 / 01
「お口に合うといいんですけれど。」
「そう伝えておくよ。」
「あっ、そうでした。今夜なんですがお鍋にしようと思うんです。締めは年越し蕎麦を召し上がっていただくつもりなんですが、お鍋はたらちりと鴨鍋とどちらがよろしいですか?」
お料理のはじめに、土鍋には昆布出汁を取る準備をしてありました。
他のお料理用の出汁は、別の大きな寸胴鍋で昆布と鰹の合わせ出汁を2本分やはり最初に取っておきました。贅沢な作り方ですが、お料理の基本です。短時間に数種類の献立を作る為には、このやり方が一番効率的なのです。
「ほう、どちらもうまそうだな。鴨鍋の出汁で最後蕎麦をたぐるのも悪くないが・・・たらちりもいいな。」
「白子を買っておいていただいているので、新鮮なうちに召し上がっていただいたらいいかと思って。七輪で焼いてとも思ったのですが、お鍋のほうが美味しそうでしょう。」
「ん、それはいい。」
「よかったわ。それで準備させていただきますね。お蕎麦はざるにいたしますから、後でべつに召し上がってくださいな。」
わたくしは、足元から泥付きの長ねぎを数本取り上げました。
深谷ねぎの系統でしょうか、太くてしっかりと身の入った緑の部分も柔らかな長ねぎです。足元に段ボール箱を利用して作っておいたゴミ箱の上で長ねぎの一番上の皮を1枚だけ剥いてゆきます。
泥を纏った1枚をはいだ下には輝くばかりの白い肌が表れます。
台所から包丁を取って、逆さ剥きにした皮の根元を切り落としました。
「野菜は足りているかな?」
「ええ、充分です。これってほとんどこの土地のものなのでしょう。」
「そうだよ。」
シンクの水で長ねぎを洗います。冷たい水ですが・・・お湯で洗うとなんとなく野菜の香りが飛んでしまうような気がして、必ず水を使うのはわたくしの思い込みかもしれません。
サクッ・サクッ・サクッ・・・・ちり鍋用に、長ねぎを斜め削ぎ切りにしてゆきます。
「ほら。香りが良くて、とっても精があって。いいお野菜ばかり。」
「遠くの名産より、近くの採れたてのほうが旨いと信じてるんでね。」
「ふふふ、正解ね。」
まな板を洗って、小鍋にお湯を沸かすと今度は食用菊のパックを取り出しました。
「これも今夜のおかずかな。」
「ええ。高梨さんは良く召し上がるの?」
「いや、実は裏の家からの貰い物だったんだ。昨日いただいたが、どうしていいかわからないからそのままにしておいた。」
カメラを構えてシャッターを押しながら、高梨さんの質問は続きます。
単焦点レンズで・・・同じ室内ですからあまり離れることもなく・・次々と切られるシャッター音を、わたくしは次第に意識しなくなっておりました。
「ふふふ、かきのもとの作り方なんてあまり知られていませんものね。」
「かきのもと?」
「ええ、この食用菊のことです。新潟の方の呼び方なのかしら。母がそう言っていたので、なんのこだわりもなくずっとそう呼んでいました。」
花の首から摘まれている菊のはなびらをきれいに顎から外してゆきます。ざるの中にはあっという間に、山のような薄紫の花弁がつみかさなってゆきました。
「どうやって食べるものなんだ?」
「そうですね、たとえばお醤油でといた生卵に付けて召し上がる方もいらっしゃいますよ。」
「そう伝えておくよ。」
「あっ、そうでした。今夜なんですがお鍋にしようと思うんです。締めは年越し蕎麦を召し上がっていただくつもりなんですが、お鍋はたらちりと鴨鍋とどちらがよろしいですか?」
お料理のはじめに、土鍋には昆布出汁を取る準備をしてありました。
他のお料理用の出汁は、別の大きな寸胴鍋で昆布と鰹の合わせ出汁を2本分やはり最初に取っておきました。贅沢な作り方ですが、お料理の基本です。短時間に数種類の献立を作る為には、このやり方が一番効率的なのです。
「ほう、どちらもうまそうだな。鴨鍋の出汁で最後蕎麦をたぐるのも悪くないが・・・たらちりもいいな。」
「白子を買っておいていただいているので、新鮮なうちに召し上がっていただいたらいいかと思って。七輪で焼いてとも思ったのですが、お鍋のほうが美味しそうでしょう。」
「ん、それはいい。」
「よかったわ。それで準備させていただきますね。お蕎麦はざるにいたしますから、後でべつに召し上がってくださいな。」
わたくしは、足元から泥付きの長ねぎを数本取り上げました。
深谷ねぎの系統でしょうか、太くてしっかりと身の入った緑の部分も柔らかな長ねぎです。足元に段ボール箱を利用して作っておいたゴミ箱の上で長ねぎの一番上の皮を1枚だけ剥いてゆきます。
泥を纏った1枚をはいだ下には輝くばかりの白い肌が表れます。
台所から包丁を取って、逆さ剥きにした皮の根元を切り落としました。
「野菜は足りているかな?」
「ええ、充分です。これってほとんどこの土地のものなのでしょう。」
「そうだよ。」
シンクの水で長ねぎを洗います。冷たい水ですが・・・お湯で洗うとなんとなく野菜の香りが飛んでしまうような気がして、必ず水を使うのはわたくしの思い込みかもしれません。
サクッ・サクッ・サクッ・・・・ちり鍋用に、長ねぎを斜め削ぎ切りにしてゆきます。
「ほら。香りが良くて、とっても精があって。いいお野菜ばかり。」
「遠くの名産より、近くの採れたてのほうが旨いと信じてるんでね。」
「ふふふ、正解ね。」
まな板を洗って、小鍋にお湯を沸かすと今度は食用菊のパックを取り出しました。
「これも今夜のおかずかな。」
「ええ。高梨さんは良く召し上がるの?」
「いや、実は裏の家からの貰い物だったんだ。昨日いただいたが、どうしていいかわからないからそのままにしておいた。」
カメラを構えてシャッターを押しながら、高梨さんの質問は続きます。
単焦点レンズで・・・同じ室内ですからあまり離れることもなく・・次々と切られるシャッター音を、わたくしは次第に意識しなくなっておりました。
「ふふふ、かきのもとの作り方なんてあまり知られていませんものね。」
「かきのもと?」
「ええ、この食用菊のことです。新潟の方の呼び方なのかしら。母がそう言っていたので、なんのこだわりもなくずっとそう呼んでいました。」
花の首から摘まれている菊のはなびらをきれいに顎から外してゆきます。ざるの中にはあっという間に、山のような薄紫の花弁がつみかさなってゆきました。
「どうやって食べるものなんだ?」
「そうですね、たとえばお醤油でといた生卵に付けて召し上がる方もいらっしゃいますよ。」
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